アメリカ海軍空母「ジェラルド・R・フォード(CVN-78)」は、アメリカ東海岸で2020年に定期的な空母着艦資格取得訓練(CQ)を実施可能な唯一の空母となっています。これを利用し、2020年で2回目となるCQを実戦訓練部隊(FRS)のパイロットが2020年5月10日(日)に行い、アメリカ海軍のE-2DがE-2Cからの更新で早期警戒機の50パーセント(%)を超えました。
CQは2日間で離艦を237回、着艦を244回、実施しました。艦上空中早期警戒飛行隊VAW-117「ウォールバンカーズ」、VAW-120「グレイ・ホークス」、海軍打撃戦闘飛行隊VFA-106「グラディエーターズ」のパイロットが参加しました。
このうち、VAW-117はE-2CホークアイからE-2Dアドバンスド・ホークアイへの機種転換を終えました。これにより、アメリカ海軍のE-2Dは早期警戒機の50%超となりました。E-2Dは最新型のE-2で、レーダーや電子機器、エンジンをE-2Cから換装し、2010年7月に初飛行、75機発注され2015年3月から実戦配備されています。先ごろ、E-2Dのレーダーで捉えた目標に対して、艦艇が迎撃できる様になる海軍統合火器管制/対空(NIFC-CA)の運用も開始しています。
「ジェラルド・R・フォード」は、2019年11月から18カ月の予定で、空母としての性能確認試験が続けられ、1月には電磁式カタパルト(EMALS)による離艦、先進着艦制動装置(AAG)を使った着艦のほか、兵装の搭載、給油、機体の収納などを含め、各種性能や装備、運用を確認する航空機適合性試験(ACT)を完了しています。