実用化間近か!? アメリカ海軍、レーザー兵器テストでUAV撃墜

実用化間近か!? アメリカ海軍、レーザー兵器テストでUAV撃墜

ニュース画像 1枚目:ポートランドからレーザー兵器システムのテスト
© U.S. Navy photo
ポートランドからレーザー兵器システムのテスト

アメリカ海軍は2020年5月16日(土)、サン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦「ポートランド(LPD-27)」がレーザー兵器システムデモンストレーター「LWSD MK 2 MOD 0」のテストを実施し、無人航空機(UAV)の撃墜に成功したと公表しました。

「LWSD MK 2 MOD 0」は海軍研究局(ONR)とノースロップ・グラマンが海上で実証するために開発したレーザー兵器システムです。テストを行った詳細な場所は明らかにされていませんが、太平洋上と言及されています。

レーザー兵器は、アメリカと旧ソ連が1960年代から開発を進めてきました。アメリカ空軍ではKC-135をベースにしたNKC-135Aが1973年、地上で飛行中の無人標的機を史上初めて撃墜しました。2000年代に入り747-400FをベースにしたYAL-1が開発されましたが、国防予算の見直しで開発が凍結、機体は解体されました。

旧ソ連はIL-76MDをベースに、ベリエフがA-60空中レーザー実験機を開発しました。1981年に初飛行したものの、ソ連崩壊で開発が凍結されました。その後、2012年にロシアは開発を再開すると公表しています。

アメリカ海軍では、2014年に揚陸艦ポンス(LPD-15)に試験搭載されていたレーザー砲LaWSでテストが実施され、このレーザー砲の出力は30kWでした。「LWSD MK 2 MOD 0」の出力は明らかにされていませんが、150kWと言われ、実用化には300kWが必要とされています。艦艇に搭載し、近接防御兵器(CIWS)としての運用を目指しています。

期日: 2020/05/16
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