747、2022年生産終了 50年超の歴史に幕

747、2022年生産終了 50年超の歴史に幕

ニュース画像 1枚目:747初号機「シティ・オブ・エバレット」
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747初号機「シティ・オブ・エバレット」

ボーイングは、2022年に747の生産を終了すると発表しました。デイブ・キャルフーンCEOが従業員向けに宛てた手紙が公開され、製造する機種の生産体制縮小とあわせ、ボーイング旅客機の象徴と言える747の製造終了を明らかにしました。ボーイングは今回の製造終了にあたり、引き続き将来に渡り顧客である航空会社へ運航の支援を継続するとコメントしています。

747は1969年2月9日(日)、愛称「シティ・オブ・エバレット(City of Everett)」が初飛行し、世界で海外旅行ブームを巻き起こした機体です。多くの人に「ジャンボ」または「ジャンボジェット」の愛称で親しまれました。

さらに747-400は、「ハイテクジャンボ」と呼ばれ、機長、副操縦士、航空機関士の3名で運航されていた「747クラシック」に対し、コクピットが電子化され、機長と副操縦士による2名での運航が可能となる進化を遂げました。日本では、日本航空(JAL)と全日空(ANA)が導入したほか、皇族や政府要人の移動に使用する政府専用機として、機体番号(レジ)「20-1101」と「20-1102」の2機が運用されたことでも親しみのある機種です。

最新機種は、747-8で、旅客機と貨物機の仕様がありますが、貨物機で多くの受注を得ています。また、アメリカ大統領の専用機として747-200ベースの機種から747-8ベースに更新される予定です。この生産終了で、747の50年超に及ぶ歴史に幕が下されます。

エンジン4発を搭載するA380と747の象徴的な2機種は、2021年、2022年に相次いで生産が終了します。A380は新型コロナウイルスによる生産終了では無いものの、市場では4発機に厳しい状況が数年に渡り続いていました。また、双発機で多くの旅客を乗せることができ、消費燃料の少ないA350、777Xと新型機が開発され、4発エンジンの旅客機が売れない時代へと遷り変わっていました。

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