U-2ドラゴンレディ、中国の実弾演習周辺の飛行禁止区域を飛行か

U-2ドラゴンレディ、中国の実弾演習周辺の飛行禁止区域を飛行か

ニュース画像 1枚目:U-2ドラゴンレディ
© U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Robert M. Trujillo
U-2ドラゴンレディ

中国国防部は2020年8月25日(火)付で、人民解放軍の実弾演習実施に伴い設定された飛行禁止区域において、アメリカ空軍の高高度偵察機U-2ドラゴンレディが飛行したと非難する声明を発表しました。この声明で、U-2の飛行は「通常演習に深刻な干渉」と表現し、「重大な誤解を生じさせる危険性があり、意図しない空と海での衝突をもたらす危険性がある」と述べています。

米中の小競り合いは軍事面でも目立つようになっており、この声明に先立ち、ミサイル駆逐艦「USSマスティン(DDG-89)」が「航行の自由作戦」の一環で台湾海峡を航行したことに対し、中国国防部は「地域の平和と安定に対する脅威で、非常に危険である」と非難しています。

こうした流れを背景に、中国人民解放軍は南シナ海に中距離弾道ミサイルを4発発射したことが伝えられています。ミサイルは海南島と西沙諸島の間に着弾した模様です。

U-2は、ロッキードがアメリカ中央情報局(CIA)の発注で開発し、1955年8月4日(木)に初飛行した高高度偵察機です。U-2は世界で最も操縦の難しい航空機として知られ、1955年の初飛行以来、パイロット資格を得たのは1,500人未満です。無人機でも偵察活動が可能なものの、現在も有人機として高高度からの諜報、監視、偵察活動により決定的な優位性をもたらすリアルタイムの情報収集で活動しています。

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