ピーチ、損害賠償請求も検討 マスク・トラブル巡り

ピーチ、損害賠償請求も検討 マスク・トラブル巡り

ニュース画像 1枚目:ピーチ A320
© Peach
ピーチ A320

ピーチが運航する釧路発関空着APJ126便が2020年9月7日(月)、15時ごろ新潟空港に臨時着陸した件を巡り、損害賠償請求も検討している模様です。

この事案は、マスクをしていない男性客を不安視した周りからの乗客のクレームを受け、ピーチのスタッフや客室乗務員が出発前から対応していました。当該客には、マスク着用や他の座席への移動を提案したものの拒否されました。それでも、マスク非着用を不安視する周囲の乗客に移動してもらい、離陸しました。

その後も納得できないとした当該客は、断続的に大声をあげ、客室乗務員の業務を阻害しました。このため、航空法第73条の3で規定するいわゆる「安全阻害行為等」にあたると機長が判断し、新潟空港への臨時着陸を決断しました。

この便は、釧路から関空まで直行便であったところ、新潟空港に臨時着陸したことで、余計な燃料費、新潟空港にスタッフを配置する人件費、また着陸に関連する空港での費用など余計な経費がかかっています。格安航空会社(LCC)は、燃料費、人件費など大手に比べ特に細かく削減し、格安な運賃を実現しています。ピーチは、「決まったことはない」とコメントしつつも、その行為を悪質と判断した場合には、請求する可能性があるとの立場です。

なお、搭乗客への保証に関しては、ピーチに限らず、目的地までの輸送を契約しているため、延着を理由にした保証はありません。今回の事案は、新潟空港に臨時着陸したことにより、関西国際空港への到着は遅れたものの、目的地に到着しているため、交通費などによる保証はありません。

ピーチでは、新型コロナウイルス感染症の流行以降、定期航空協会が定めたガイドラインに基づき、子どもや病気を理由とする場合を除き旅客にマスク着用を要請しています。また、マスクがない旅客には無料で配れるように機内に搭載するなど、対策も講じています。実際は多くの旅客がマスクを着用しており、機内に用意しているマスクを配布する事案は多くないようです。

ピーチは、機内では座席のアームレストをはじめ、乗客が触れる部分など、これまで通り細めな清掃を続け、安心・安全な機内環境を作り、運航します。ホームページでも旅客向けに「旅をもっと安全に楽しむための10のこと」をまとめ、空港ではポスターを掲出し、航空券でもお知らせするなど、安心して利用してもらえる環境づくりを整えます。

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