JAXA、福井空港で雪氷モニタリングシステム実証試験

JAXA、福井空港で雪氷モニタリングシステム実証試験

ニュース画像 1枚目:滑走路雪氷検知の仕組み 概要
© JAXA
滑走路雪氷検知の仕組み 概要

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2020年度冬期から、福井空港で雪氷モニタリングシステムの実証試験を実施します。厳しい気象条件の冬の福井空港で、滑走路上の雪の状態を把握するモニタリングセンサー技術の実用化に取り組み、安全・運航の効率化へ貢献をめざします。

今回、雪氷状況をリアルタイムに検知する世界初のセンサ技術を用い、航空機や空港管理者に状況を「見える化」して提供する雪氷モニタリングシステムを、実際の空港で技術実証します。厳しい気象条件の福井空港は、この技術確立、実用化に取り組む最適な施設です。

この試験を前に、JAXAは2020年9月14日(月)、福井県と航空科学技術分野で包括協定を締結しました。福井空港を利用して地域特有の環境、産業技術を活かした研究開発の推進、研究成果の実用化での連携、イノベーション創出機会の増大などが目的です。

福井県はこれまで、県内産業を基盤に新たな産業創出の取り組みとして、「航空・宇宙産業への参入促進」を掲げています。福井空港でのJAXAの活動により、福井県は新産業の創出に欠かせない人材育成・教育の強化につなげます。

JAXA航空技術部門は、航空機運航に影響を与える特殊気象への対策、課題解決プロジェクト「気象影響防御技術の研究(略称:WEATHER-Eye)」に、長年にわたり取り組んでいます。その主な研究として、エンジン防除氷技術、雪氷モニタリングセンサーなどがあります。

防除氷技術は、ジェットエンジンのファンに着氷が発生すると、ファン効率や推進力の低下、氷の剥離による損傷などが起こるため、着氷風洞試験などを通じて技術を検証しています。

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