大韓航空は2020年11月16日(月)、アシアナ航空の株式60%超の取得を取締役会で決議しました。取得は12月14日(月)に予定しており、各国の統合承認を含む関連法令に基づくことが条件です。大韓航空は、この株式取得を通じ、韓国の国内航空会社の再編に取り組みます。
この取得に関連し、大韓航空は親会社である韓進グループからの増資を通じて、アシアナ航空の買収に関連する資金や当面の運転資金の調達、さらに短期借入金の増額など、財務状況の強化に取り組むことも同時に決議しました。
この韓国大手2社の統合は、巨大化が予想されることから、独占禁止法への抵触など課題も指摘されています。航空ビジネスとして考えた場合だけでも、大韓航空はスカイチーム、アシアナ航空はスターアライアンスと異なるアライアンスへの参画しているほか、日本関連では地方都市を含む多くの路線ネットワークの重複、両社が傘下に置く格安航空会社(LCC)の展開など、整理する課題が多くあります。
なお、2社と傘下のLCCを含む保有機数は310機程度となり、アジアでも中国の大手3社に続く規模の航空グループが誕生する見込みです。
■11月現在の保有機数 大韓航空 169機 ジンエアー 28機 アシアナ 82機 エアプサン 24機 エアソウル 7機