F-4ファントム、半世紀の歴史に幕 臨時飛行隊から17,667日

F-4ファントム、半世紀の歴史に幕 臨時飛行隊から17,667日

ニュース画像 1枚目:運用を終えた301飛行隊 F-4EJ改ファントム
© 航空自衛隊
運用を終えた301飛行隊 F-4EJ改ファントム

百里基地で2020年12月14日(月)、F-4型機の運用を終了しました。F-4ファントムを運用する第301飛行隊が三沢基地に移動したことに伴うものです。F-4は、第301飛行隊の前身、臨時F-4EJ飛行隊が発足してから17,667日、日本の防空の役割を終えました。第301飛行隊は12月15日(火)、三沢基地で第3航空団隷下に配置され、F-35AライトニングIIを装備する飛行隊の新編行事が開催されています。

第301飛行隊は1972年8月1日(火)、百里基地で臨時F-4EJ飛行隊が編成されたことが始まりです。これを1973年10月、F-4EJ戦闘機による最初の飛行隊として編成しました。1985年3月に新田原基地に移駐、2016年10月に新田原から百里に再配備され、その間、F-4EJ、F-4EJ改を運用してきました。

2020年は3月に偵察航空隊が廃止され、RF-4E、RF-4EJが退役しています。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、F-4の最後の年として特別塗装が「07-8436」に施されました。この塗装は、尾翼にスプーク(幽霊)、インテーク部にF-4の歴代飛行隊の部隊マークが施され、301飛行隊がF-4からF-35に機種更新することから、両機種のシルエットも描かれました。長年にわたる歴史と、これからの戦闘機部隊への思いを馳せた塗装が全国の基地を巡り、TwitterやYoutubeなどでも公開されました。

航空総隊司令官の内倉浩昭空将は、「殿(しんがり)を務めた第301飛行隊、通称『サンマルイチ』には、苦労を喜びとやりがいに変える『逞しさ』と『明るさ』がありました」と称えました。また、F-4ファントムを応援した「全国の皆様に御礼申し上げます」とも述べ、およそ半世紀に及ぶ運用に謝意を示しました。

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