中国とロシア爆撃機、東シナ海と日本海で共同訓練 F-15が緊急発進

中国とロシア爆撃機、東シナ海と日本海で共同訓練 F-15が緊急発進

ニュース画像 1枚目:中国 H-6K戦略爆撃機 20213
© 統合幕僚監部
中国 H-6K戦略爆撃機 20213

統合幕僚監部は2020年12月22日(火)、中国とロシアの軍用機が東シナ海、日本海で飛行したことを受け、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、対応したと発表しました。確認された航空機は、中国のH-6爆撃機4機、ロシアのTu-95爆撃機2機の計6機です。

Tu-95爆撃機2機は日本海を隠岐島付近から対馬海峡を経て南下、宮古海峡を通過し、太平洋に出たところで再び同じ航路をロシア方面に向かいました。H-6爆撃機は、日本海で行動を共にした2機、東シナ海で行動した2機と、計4機が2機編隊で2手に分かれて行動しました。

ニュース画像 1枚目:2020年12月22日、中国H-6とロシアTu-95の飛行経路
© 統合幕僚監部
2020年12月22日、中国H-6とロシアTu-95の飛行経路

統合幕僚監部が明らかにしている画像では、H-6が「20213」と「20118」、Tu-95は「RF-94195」とそれぞれ尾翼に記されています。

ロシア国防省はこの飛行について、ロシア航空宇宙軍と中国空軍によるアジア太平洋地域での共同パトロールで、その任務の成功をプーチン大統領に報告したと発表しています。この任務でTu-95爆撃機は10時間以上飛行、Su-35S戦闘機は護衛、デジタル化されたA-50U早期警戒管制機(AWACS)は管制支援と、ロシア空軍の各部隊が協力しました。ロシア側の発表で、空自のインターセプト機はF-15戦闘機であったと言及しています。

ロシア空軍のTu-95MS戦略爆撃機と中国空軍のH-6K戦略爆撃機は、国際法に従った行動で空域の違反は無く、統合幕僚監部の発表でも領空侵犯は無かったことが分かります。ロシア国防省は、今回の共同飛行について「ロシアと中国の包括的パートナーシップ関係を高め、両国軍の相互連携の向上や共同作戦の能力向上により、戦略的安定を強化することが目的」とコメントしています。

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