エアバスは、2020年度の民間機納入が、87社、566機を記録したと発表しました。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行を受け、2020年4月に生産調整を発表し、この計画にあわせた納入機数でした。機数は前年の65%で、297機の減少でした。
世界の空はコロナ対策のため、各国で移動制限が実施されていました。こうした事態に対応するため、エアバスは遠隔で納入に関わる作業に対応できる「e-delivery」方式を導入しました。新機材を受領する航空会社は、機体受領に携わるスタッフの人員移動を最小限に抑え、機体の引き渡しを受けることができます。この新方式は、2020年度に納入された25%以上で採用されました。
また、2020年の総受注機数は383機、純受注は268機、2020年末時点のキャンセルは115機でした。エアバスは、困難な時期にありながら、幅広い市場の需要が継続していると指摘し、2021年以降に期待を示しています。中でもA220は64機を受注し、単通路の100席から150席未満クラスでの市場優位性を確保しています。エアバスのベストセラー、A320ファミリーは296機を受注し、このうち37機が長距離型のA321XLRです。
■2020年1〜12月 エアバス納入機数2020年 | 2019年 | |||
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A220 ファミリー | 38機 | - | 48機 | - |
A320 ファミリー | 446機 | うちNEO 431機 | 642機 | うちNEO 551機 |
A330 ファミリー | 19機 | うちNEO 13機 | 53機 | うちNEO 41機 |
A350 ファミリー | 59機 | うちA350-1000 14機 | 112機 | うちA350-1000 25機 |
A380 | 4機 | - | 8機 | - |