ロシアのユナイテッド・エアクラフト(UAC)は2021年1月19日(火)、イリューシンIL-114-300リージョナル・ターボプロップ機で2回目の試験飛行を実施しました。初飛行した2020年12月16日(水)から、およそ1カ月後の飛行でした。
当日はパイロット2名とテストエンジニア1名が機体記号「54114」に乗り込み、モスクワのジュコーフスキー空港を離陸、予定されていた試験項目を全てこなしました。飛行時間は2時間47分、最高高度は2,000メートル、最高速度は時速290キロメートルでした。
今回の試験飛行では、飛行中の安定性と制御、各種システム、エンジン関連、デジタル飛行やアビオニクス、無線通信システムなどの操作、確認が実施されました。UACは、乗務員からシステムと各種機器は正常に作動し、試験任務は正常に実施されたとの報告を受けているとコメントしています。
UACとイリューシンは今後、試験飛行の回数を増やし、早期に機体の生産に着手する方針です。型式証明の取得と定期便として使用する機体の納入開始は、2022年を予定しています。
IL-114-300は、イリューシン設計局が開発、1990年に初飛行した機体をベースに、航続距離を延長、最新設備を搭載する改良が加えられています。エンジン、各種システムを含め全てロシア製の旅客機として開発が進んでいます。