セントレア沖埋立事業、漁業者と合意 2本目滑走路整備に道

セントレア沖埋立事業、漁業者と合意 2本目滑走路整備に道

ニュース画像 1枚目:中部国際空港沖公有水面埋立事業の工区
© 中部地方整備局
中部国際空港沖公有水面埋立事業の工区

国土交通省中部地方整備局は2021年1月29日(金)、名古屋港の浚渫で発生する土砂の処分先として中部国際空港の沖合を活用する「中部国際空港沖公有水面埋立事業」について、関連する漁業者と補償交渉が合意に至ったと愛知県などに通知しました。中部国際空港(セントレア)は開港時から2本目の滑走路整備を視野に入れており、事業としては別のものですが、実質的に新たな滑走路施設につながる取り組みです。

埋立地は、18/36滑走路の沖合の西側230ヘクタール(ha)と、格安航空会社(LCC)向けに事業が進められているLCCターミナルの南側に位置する南東60ha、計290haです。今後は、ボーリングなどの調査に加え、工事着手に向けた承認申請など手続きが進められます。

浚渫作業の土砂を確保する場所の調査開始から5年、漁協との話し合いでも3年が過ぎ、愛知県の大村知事は「アフターコロナを目指す成長戦略は必要。新たな事業、将来に向けたスタートは地域に望ましい」と事業の進捗を歓迎しています。

名古屋商工会議所も今回の補償交渉の合意を受け、国内の主要空港で滑走路が1本のみはセントレアだけとなり、「誠にありがたい朗報」とコメントしています。同商工会は、セントレアの2本目の滑走路、リニア中央新幹線、名古屋駅スーパーターミナルの3点セットを主張しており、今後は航空需要の回復と需要拡大に取り組む考えです。

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