国交省、JAL・ANAの777に運航停止指示 米機エンジン故障で

国交省、JAL・ANAの777に運航停止指示 米機エンジン故障で

ニュース画像 1枚目:エンジン損傷したユナイテッド航空の777-200型機、機体番号(レジ)「N772UA」 2018年12月撮影 (PASSENGERさん撮影)
© FlyTeam PASSENGERさん
エンジン損傷したユナイテッド航空の777-200型機、機体番号(レジ)「N772UA」 2018年12月撮影 (PASSENGERさん撮影)

国土交通省は2021年2月21日(日)、日本航空(JAL)と全日空(ANA)に対し、ボーイング777型機の運航停止を指示しました。2月20日(土)にユナイテッド航空のボーイング777型機が離陸直後に右側エンジンが損傷し、引き返す事案が発生したことを受けての対応で、現在、対策の必要性の有無を検討しています。

この事故は、デンバー発ホノルル行きUA328便として離陸した777-200型機、機体番号(レジ)「N772UA」が、離陸直後に右エンジンのインレットが分離しました。13,000フィート(約4,000メートル)で上昇をやめ、緊急事態を宣言。出発から23分後にはデンバーに引き返しています。当該機は、プラット・アンド・ホイットニー製のPW4077エンジンを搭載し、分離したインレットは、デンバーの西約24キロメートルの場所にある民家などに落下しています。乗員10名、搭乗者231名、また民家の住民には怪我などはない模様です。

日本では、同系列のエンジンを搭載した航空機を、JALが13機、ANAが19機保有しています。2020年12月にJALの那覇発羽田行きJAL904便で、ボーイング777-200型機、機体記号(レジ)「JA8978」の左側エンジンが破損、離陸後に那覇へ引き返す重大インシデントが発生ました。国土交通省は同系列のエンジンを搭載した航空機に対し、頻度を引き上げた点検強化を指示したばかりでした。

これらの事態を受けて、国土交通省はJALとANAに追加対策の必要性の有無を検討する間、同系列のエンジンを搭載した航空機の運航停止を指示しました。ユナイテッド航空のエンジン損傷に関しては、アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)により調査が行われています。

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