オーストリア航空は2021年2月26日(金)、ボーイング767-300ER型機3機についてアメリカのモノコック・ダイバーシファイド・インタレスツと売買契約を締結しました。これを受け、オーストリア航空が2007年3月に導入した機体記号(レジ)「OE-LAT」は2021年3月4日(木)、アリゾナ州のピナル空港にフェリーされました。オーストリア航空としては初めての767-300ERの退役です。
「OE-LAT」は1991年9月に初飛行し、同12年にラウダエアが導入した機齢30年目の機体です。今後、5月には機齢29年目の「OE-LAX」がアメリカにフェリーされる予定で、2021年後半には機齢29年目の「OE-LAW」も同じ売却先に引き渡しされます。3機は平均28.5年で、オーストリア航空が保有する最も機齢の長い機材です。
この退役により、オーストリア航空はボーイング777型機の6機、ボーイング767型機の3機で長距離路線を運航します。運用を継続する767には、「Japan」の愛称がつけられている「OE-LAY」が含まれています。ただし、ルフトハンザ・グループが示している機材計画で767-300も2020年代半ばごろには退役する見通しです。
退役した「OE-LAT」は、ウィーンからメイン州バンゴーまでOS1411便として運航。通関手続きを経て、最終目的地のピナル・エアパークまでOS1413便でフェリーされました。ピナルでは、運航乗務員たちが「Servus」と機体に声をかけ、別れを惜しみました。「Servus」は「さようなら」のように使われている言葉です。
オーストリア航空は2022年まで、ボーイング767-300ERの3機に加え、ボンバルディアDHC-8-400(Q400)型機の18機、エアバスA319型機の7機、計28機を退役する計画です。Q400はすでに退役を進めており、8機が残っていますが、この運用を近く終える予定です。これにより、2022年初頭には保有機61機となる計画で、およそ20%の供給座席数の削減に相当します。
Our first Boeing 767-300ER, the OE-LAT, has left Vienna today. Before departure Austrian Airlines technical staff wrote greetings on the nose landing gear door of the aircraft. Our crew, which is operating the transfer flight, also said "Servus" once again before takeoff. pic.twitter.com/QOii7k2h0S
— Austrian Airlines (@_austrian) March 3, 2021
Our OE-LAT crew is sending greetings from a sunny @FlyBGR. At 8 a.m. local time they will depart as OS 1413 to Pinal Airpark, Arizona. Follow their journey live @flightradar24 ✈️ pic.twitter.com/gQcBXyrsff
— Austrian Airlines (@_austrian) March 4, 2021