ルフトハンザ・グループは2020年レポートを公表し、保有機材の縮小を正式に発表しました。ルフトハンザ・グループは2020年4月7日(火)、新型コロナウイルスの影響による事業再編の第1弾として、エアバスA380型機の6機、A340-600型機の7機、ボーイング747-400型機の5機を完全退役させる方針を発表しており、これらの機材を含む長距離機材を再編します。
2020年は、長距離、短距離などを含め、合計115機が退役しました。このうち、長距離機材の戦略は保有機種の数を減らし、燃費効率の高い機材の導入を進める方針です。
長距離旅客機 区分 | 2020年までの 保有機種 | 2021年以降 運航機種 |
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超大型旅客機 (Very Large) | A380 | 保管 |
747-8 | 747-8 (運用継続) | |
大型旅客機 (Large) | 747-400 | 退役 |
- | 777-9 (新規導入) | |
中型旅客機 (Medium) | 777-300 | 777-300 (運用継続) |
777-200 | 退役 | |
A340-600 | 退役 | |
A350-900 | A350-900 (新造機導入、運用継続) | |
小型旅客機 (Small) | - | 787-9 (新規導入) |
A340-300 | 退役 | |
A330-300 | A330-300 (運用継続) | |
A330-200 | 退役 | |
767-300 | 退役 | |
貨物機 (Frighter) | 777F | 777F (運用継続) |
MD-11F | 退役 |
新型コロナウイルス感染症で旅客需要が急減しているため、運用から外したルフトハンザのA380は、すでにスペイン・テルエル空港などに移して保管しています。エアバスと売却に合意している6機を除く8機は今後の扱いは明確に示されていません。ただし、導入する計画の機材と比べ燃費が悪いことから、運航ラインには戻しません。これにより、長距離路線に投入される4発機はボーイング747-8インターコンチネンタルのみとします。
747-400は完全退役し、すでに発注済みの777-9型機を新たに導入します。この機材より座席数の少ない大きさの機材は、スイスインターナショナル(SWISS)の777-300型機とルフトハンザのA350-900型機に絞り、777-200型機とA340-600型機は完全退役となります。
このほか、新たに導入する787-9型機、A330-300型機を運用し、機齢が比較的高いA340-300型機、A330-200型機、767-300型機は退役しました。貨物機は予定通りMD-11Fを退役させ、777Fに統一します。
退役とあわせ、新機材の導入により二酸化炭素排出は、座席供給量(ASK)ベースで2020年代半ばには15%削減します。こうした考えに基づき、燃費効率の良い787-9型機とA350-900型機は発注済みの機材20機ずつ、計40機の導入を継続し、主力路線で運航します。