北九州空港、滑走路延長手続き まず計画段階環境配慮書を公表

北九州空港、滑走路延長手続き まず計画段階環境配慮書を公表

ニュース画像 1枚目:北九州空港 全景
© 大阪航空局
北九州空港 全景

大阪航空局は2021年3月8日(月)、北九州空港滑走路延長事業に向けた計画段階の環境配慮書を公表しました。北九州空港は、九州では福岡空港とともに24時間空港ですが、実質的に利用できる空港としては唯一の空港です。福岡県は、貨物拠点空港としての発展を見据え、大型貨物専用機の長距離運航に対応できるよう滑走路を現在の2,500メートル(m)から3,000mへ延長することを検討しています。

こうした流れを受け、2020年度から滑走路延長を実施する前に国の調査が開始されています。今回の環境配慮書の公表は、周辺地域の住民に情報公開し、広く意見を把握、計画策定過程に住民等の参画を促すPI(パブリック・インボルブメント)の手続きです。

策定された内容によると、大気環境や水環境、土壌、地形、動植物、景観などから、滑走路南側を延長する案が優位にあると提案されています。北側を延長する場合、潮流をはじめ、各種項目に影響することが想定されています。

南側への延長の場合、すでにある人口島の滑走路設備を整備するため、潮流に変化がなく、水質や特に海生動物の生育環境へ影響が生じる可能性がほとんどありません。飛行機の離発着では避けられないバードストライクは、現在と同じ程度の発生が考えられています。

ただし、チュウヒ、クロツラヘラサギなど鳥類については現地調査で、詳細な把握が必要と専門家から技術的助言がされていることも付記されています。

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