電子戦機EA-18Gグラウラー、F/A-18FブロックIII相当に改修

電子戦機EA-18Gグラウラー、F/A-18FブロックIII相当に改修

ニュース画像 1枚目:F/A-18FブロックIII相当にアップグレードされたEA-18Gグラウラー初号機
© Boeing
F/A-18FブロックIII相当にアップグレードされたEA-18Gグラウラー初号機

ボーイングは2021年3月19日(金)、アメリカ海軍保有のEA-18Gグラウラーの改修プログラムに着手し、その改修1号機をウィッビーアイランド海軍航空ステーションに再納入したと発表しました。EA-18GグラウラーはF/A-18FブロックIIをベースに開発された電子戦機です。F/A-18FブロックIII相当にアップグレードされる今回の改修は、グラウラーでは初めての大規模改修です。改修初号機は、第142電子攻撃飛行隊(VAQ-142)のビューロナンバー「168382」でした。

改修はグラウラー160機が対象で、今後5年間に渡り実施されます。機体構造やミッションシステムの更新に重点を置いた作業です。グラウラーの主な任務のスタンドオフ電子妨害、護衛電子妨害、自己防御電子妨害など、アメリカ軍や同盟国の軍隊を支援する能力向上につながります。

今回のアップグレードは、次世代電波妨害装置(NGJ-MB)ポッドのAN/ALQ-249(V)1の搭載に向け、複数の改修を予定しています。現在はALQ-218システム無線周波受信システムを搭載しており、新たなジャミングシステムの搭載で、敵のレーダーや通信信号を妨害し、アメリカ軍や同盟国軍を探知・追跡する能力を低下させる能力を向上します。特に、グラウラーはEA-6Bプラウラーから引き継いだAN/ALQ-99妨害装置ポッドを搭載しており、その電子攻撃能力の大幅な向上が期待されています。

グラウラーは、アメリカ海軍の空母に搭載されている空母航空団に配備されています。日本では、横須賀を母港とする空母「ロナルド・レーガン(CVN-76)」に艦載されている第5空母航空団(CVW-5)の部隊で、第141電子攻撃飛行隊(VAQ-141)シャドウホークスのEA-18Gが岩国基地に配備されています。

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