大西洋路線の開設目指すノルス・アトランティック、787を9機調達

大西洋路線の開設目指すノルス・アトランティック、787を9機調達

ニュース画像 1枚目:ボーイング 787 イメージ
© AerCap
ボーイング 787 イメージ

2021年12月に大西洋路線で運航開始を目指すノルス・アトランティック・エアウェイズは2021年3月29日(月)、リース会社のエアキャップとボーイング787型機を9機、契約しました。

ノルス・アトランティックは格安航空会社(LCC)モデルを採用し、利用者に安い運賃を提供。ノルウェーを拠点とし、これまでの旅客便輸送実績を勘案した目的地、例えばニューヨーク、ロサンゼルス、マイアミとロンドン、パリ、オスロなどを結ぶ計画です。秋には航空券の販売を開始し、12月には運航開始を目指しています。

締結したリース契約は、事業開始に向けた機材として全て中古機で、787-9を6機、787-8を3機導入します。ロールスロイス製のトレント1000エンジンを搭載しており、2021年中には納機される予定です。

ノルス・アトランティック・エアウェイズは複数の投資家から、設立時で2,400万米ドル相当を調達。さらに第3者割当も実施して資金を追加しており、今後はオスロ証券取引所に上場する予定です。新型コロナウイルス感染症で、市場から撤退する航空会社もある中、現在の市況を好機と捉え、需要が回復する段階にあわせ環境に優しく燃費効率の高い最新の機材として787を導入し、大西洋横断路線の長距離路線で運航を開始します。事業拡大にあわせ、機材の導入やアジアにも路線を拡大する計画です。

今回のリース契約は、調達した資金から最大12機分の航空機リース保証金の支払いとして400万米ドルを充てます。このほか、会社立ち上げの資金に2,400万米ドル、運転資金に8,000万米ドルなどが充当されます。

この企業は、ノルウェー・エアシャトル(ノルウェイジャン)の旧経営陣が出資者となっており、ノルウェイジャンが撤退した長距離路線の市場獲得を目指しています。大西洋路線に787や737 MAXを投入したノルウェイジャンの長距離LCCは、黒字化する前にコロナ禍で撤退、事業再編を余儀なくされました。新会社が以前のモデル流用で、長距離LCCを継続的に成功に導くことができるか、注目されています。

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