韓国航空宇宙産業(KAI)は2021年4月9日(金)、韓国空軍向け次世代型戦闘機KF-X、正式名称「KF-21ポラメ」をロールアウトしました。式典には韓国の文在寅大統領をはじめ、開発に参加するインドネシアの国防長官、韓国国防相など政治家も出席しました。
ロールアウトにあわせ、この機体は「KF-21 ポラメ」の名称が付与されました。数字の「21」は、21世紀の最先端の航空軍に変貌を遂げる主力機の意味と、21世紀の朝鮮半島を守る国産戦闘機の意味が含まれています。「ポラメ(보라매)」は若鷹、幼いオオタカの意味で、空軍の象徴でもあります。
KF-21は今回のロールアウト式典後、地上・飛行試験を経て、2022年に初飛行する予定です。諸元はエンジン2基搭載、胴体長16.9メートル(m)、幅11.2m、地上高4.7mです。F-16より大きく、F/A-18と同じ大きさとKAIは説明。最大速度はマッハ1.81で時速2,200キロメートル(km)、航続距離は2,900km、ミサイルなど7.7トンを搭載可能な性能になる予定です。
このKF-21の特筆点は、機体の65%を韓国国産で技術基盤を作り上げていることです。頭脳にあたるミッション・飛行制御コンピュータに、韓国・国産の製品を搭載し、アクティブ電子走査アレイ(AESA)をはじめ、赤外線捜索追尾(IRST)システム、光学標的追跡装備(EO TGP)、統合電子戦支援装置を韓国で開発しています。KAI T-50高等訓練機の開発時には海外メーカーに依存していた機器を、自国生産で対応したことで、戦闘機の能力向上を自力で取り組むことが可能になっています。
開発は2026年6月までに終了する計画です。韓国空軍には120機が導入される予定で、開発に参画するインドネシアも48機導入を示唆しています。ロールアウト式典にあわせ、韓国入りしたインドネシアのプラボウォ・スビアント国防大臣は韓国との協力関係を確認するにとどまり、分担金の支払い遅延があるため、48機導入が実現するか不透明な部分があります。
한국형 첫 전투기 KF-21 보라매 시제기가
— 방위사업청 (@dapapr) April 9, 2021
대국민 앞에 공개되었습니다.
오늘 출고된 시제기는 앞으로 지상시험 등의 과정을 거쳐
오는 2022년 첫 비행을 실시하고, 이후 2026년까지 시험평가를 진행하여 체계개발을 완료할 예정입니다.
보도자료▶https://t.co/VgA05mdyNS pic.twitter.com/G2IxH6GEXc
