ノルウェー空軍向けP-8Aポセイドン初号機、最終組み立て開始

ノルウェー空軍向けP-8Aポセイドン初号機、最終組み立て開始

ニュース画像 1枚目:レントン工場内の製造ラインに設置されたノルウェー空軍向けP-8A初号機
© Boeing
レントン工場内の製造ラインに設置されたノルウェー空軍向けP-8A初号機

ボーイングは2021年4月12日(月)、ノルウェー空軍向けP-8Aポセイドン初号機の最終組み立てを開始したと発表しました。公開されている画像によると、ラインナンバーは「8796」です。P-8Aポセイドンは、ボーイング737NG旅客機をベースとしており、その胴体部分はスピリット・アエロシステムズから鉄道でボーイング・レントン工場に輸送、製造ラインに運び込まれました。

P-8は、レントン工場の737製造ラインで組み立てられた後、胴体に軍用部品や各種装備、運用を支援する配線やシステムが装備されます。完了すると、ボーイングの防衛・宇宙・安全保障部門に引き渡しされ、軍用システムの取り付けと試験を経て、納入されます。

ノルウェー空軍はポセイドン5機を発注しています。今回、レントン工場に運び込まれた胴体は、2021年末にはP-8Aとして納入される予定です。計5機のP-8は、ノルウェー空軍が現在運用するP-3オライオン6機、DA-20ジェットファルコン3機を更新し、海上監視と潜水艦など近隣海域の状況把握を主な任務として就役します。

P-8ポセイドンは、実績と信頼性あるボーイング737-700型機、737-800型機の性能を活用し、P-3の後継としてボーイング737-800ERXを基に開発された哨戒機です。胴体後部にウェポンベイ、主翼下にハードポイントを設けるなど大幅な改良が加えられています。ポセイドンは、ボーイング737NGと86%の共通性を備えた機体で、製造面、整備支援でも多くの航空会社が利用する部品を流用できる巨大なサプライチェーンのスケールメリットを活かすことができます。

ボーイングはこれまで、P-8をアメリカ海軍、オーストラリア、インド、イギリスの各空軍に計104機納入しています。

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