F-15EXイーグルII、複雑なジャミング環境で良いパフォーマンス

F-15EXイーグルII、複雑なジャミング環境で良いパフォーマンス

ニュース画像 1枚目:アラスカで初期ストレステストが実施されているF-15EX
© U.S. Air Force photo by 1st Lt. Savanah Bray
アラスカで初期ストレステストが実施されているF-15EX

アメリカ空軍は、納入されたF-15EXイーグルIIの2機を2021年5月3日(月)から5月14日(金)まで実施されている合同演習「ノーザン・エッジ2021」に投入しています。アメリカ空軍にはボーイングから「20-0001」「20-0002」と2機のF-15EXが納入されています。演習参加の主な目的は、搭載されている電子機器を中心とするプラットフォームの初期ストレステストで、すでに参加している他の航空機と統合運用されています。

ノーザン・エッジでは、GPS、レーダー、リンク16など複雑なジャミング環境が作り出され、F-15EXを極限状態で試験飛行させることで、システムの有効性を確認するだけでなく改善が必要なテストデータを収集しています。演習参加を通じ、早期にソフト変更に取り組み、さらに試験を重ねることで効果的、かつ早期の実戦投入につなげます。

さらに第4世代と第5世代戦闘機と共に飛行する環境で、F-15EXの相互運用性を評価します。ノーザン・エッジでは、60機以上が攻撃にさらされる状態で飛行させており、実戦投入後の主な役割をF-15EXが担い、その結果を測定しています。すでに始まっている演習の現段階での評価は、「非常に良いパフォーマンス」とされています。

このほか、搭載されたコクピットシステム、大型ディスプレイ、新型ヘルメット、F-15EX用デジタル・ヘルメット・マウント・キューイング・システムなどの技術的なパフォーマンスの評価、F-15EXと他の第4・5世代の共同プラットフォームを防御するイーグル・パッシブ・アクティブ警告生存システム(EPAWSS)の性能評価、総合的なレーダー性能などが検証されています。

演習へ参加するF-15EXのうち、「20-0002」は演習参加の2週間前に納入されたばかりの機体です。これまで他のF-15派生系が飛行・システム確認が行われてきたこと、搭載するシステムの完成度が高いことも、引渡しから短期間にも関わらず演習へ参加できる理由に挙げられています。

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