アメリカ海軍とボーイングは2021年6月4日(金)、無人航空機による空中給油を史上初めて成功させました。使用された機体は、無人機のMQ-25スティングレイと有人パイロットが操縦するF/A-18スーパーホーネットの2機で、プローブアンドドローグ方式による空中給油でした。
テストフライトで、ボーイングの無人試験機MQ-25 T1が空中給油装置(ARS)からホースとドラグを伸ばし、F/A-18スーパーホーネットとコンタクト。さらに、飛行中にジェット燃料を安全にMQ-25からF/A-18へ補給しました。アメリカ海軍は、この能力が実証されたことで、将来の空母航空団の能力強化に向けた無人機による空中給油の活用を検討していきます。
この無人機から他の航空機への空中給油にあたり、MQ-25は25回のフライトを重ねました。その間に機体とARSの空力特性のテスト、空中給油の大規模なシミュレーションを通じて飛行能力を確認・拡大し、今回の成功へと至りました。MQ-25は引き続き飛行試験を続け、2021年末にはノーフォーク海軍基地に移送され、アメリカ海軍の空母の飛行甲板を使った各種試験に臨む予定です。