GEとサフラン、次世代新型エンジン開発 20年代半ばに実証試験

GEとサフラン、次世代新型エンジン開発 20年代半ばに実証試験

ニュース画像 1枚目:CFMインターナショナルが提示した環境に優しいサステイナブル・エンジン
© CFM International
CFMインターナショナルが提示した環境に優しいサステイナブル・エンジン

GEアビエーションとサフランは2021年6月14日(月)、単通路機向け次世代新型エンジンの開発で合意しました。両社は2050年まで50%ずつ出資するCFMインターナショナル(CFMI)を継続し、その中で産業界が喫緊の課題とする気候変動問題に対応した新型エンジンの開発を進めます。新型エンジンの開発プログラムは正式名称「CFM RISE(Revolutionary Innovation for Sustainable Engines)」です。

CFM RISEプログラムは、2030年代半ばに実現可能な次世代CFMエンジン技術の基盤づくりを目指しています。新型エンジンは、これまでの技術を基盤に新たな技術導入で、現行エンジン比で燃料消費量とCO2排出量20%以上の削減をめざします。高翼機、中翼機の懸下、あるいはリアエンジン方式にも対応し、持続可能性を重視した革新的な技術を採用します。

CFMIはエアバスA320ファミリー、ボーイング737シリーズなどに搭載されるCFM56シリーズを1974年に始動。さらに燃費を改善したエアバスA320neoファミリー、ボーイング737MAXシリーズに搭載されるLEAPエンジンを開発、製造してきました。新たなプログラムは、燃料消費量とCO2排出量の削減に加え、持続可能な航空燃料(SAF)や水素など代替エネルギーとの互換性確保も技術的な目標としています。

開発プログラムの中心には、オープン・ファン・アーキテクチャ、ハイブリッドを含む電動化などの技術が導入される予定です。オープン・ファン・アーキテクチャはカーボンファイバー製で大型化したファンを採用する計画です。さらにGEとサフランの共同エンジニアリング・チームが主導し、複合材ファンブレード、耐熱金属材料、セラミックマトリックス複合材(CMC)、給電機能を備えたハイブリッド、アディティブ・マニュファクチャリングなど技術ロードマップの策定が進められています。

コンポーネントは300超、モジュールなどを検証し、フルサイズの実証エンジンが組み立てられ、GEとサフランの施設でのテストを経て、飛行テストに入る予定です。2020年代半ばごろに実証エンジンの地上・飛行試験が予定されています。

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