全日本空輸(ANA)は2021年6月17日(木)、持続可能な社会の実現に向けたESG経営の推進の一貫で「ANA Future Promise」 のスローガンを設定しました。特に、航空会社の主力事業のうち航空機から排出される二酸化炭素の削減が大きな課題となっていますが、4月にCO2排出実質ゼロを2050年達成と目標を引き上げたばかり。この実現に向け、未来に向け「世界をつなぐ心の翼」という経営理念に基づくロゴを作り、持続可能な航空燃料(SAF)の積極活用などANAグループ全体で地球に優しい取り組みを展開します。
航空機の運航関連では、燃費効率の良いボーイング787型機など最新機を積極的に導入するほか、燃費効率の良い飛行ルート、巡航高度、上昇・降下方式の選択、機体・搭載品の軽量化、 地上走行時に片方のエンジン停止、定期的なエンジン洗浄による燃焼効率向上などで環境に優しい運航体制を構築します。このほか、ウィングレット装着、耐候性に優れ、軽量化され、揮発性有機化合物の含有量が少ない次世代塗装システムの採用、客室シートの軽量化など機体そのものの軽量化と燃費改善の取り組みも重ねています。
これらの施策と同時にSAFを活用します。ANAは2011年にユーグレナとの連携で、国内でのSAF製造に参画。海外のSAF製造企業では、アメリカのLanzaTechと2019年、フィンランドのNESTEと2020年にそれぞれ購入について合意。2020年10月には、日本発国際線の定期便に初めてSAFを使用しました。2021年には、NESTEから商業規模のSAFを調達し、7月から羽田と成田発の定期便に使用する予定です。
このほか、IR・財務では、環境・社会的活動に取り組む法人・団体への寄付が条件となるサステナビリティ・リンク・ボンドを発行。機内では国際線エコノミークラス機内食の主菜容器をプラスチック製から植物由来のバガス素材へ切り替え、使い捨てプラスチックを削減します。また、コロナ禍で衛生・清潔な環境作りとして「ANA Care Promise」を継続して実施していきます。