スカイチーム、設立21年 多様な機種に描かれた特別塗装機たち

スカイチーム、設立21年 多様な機種に描かれた特別塗装機たち

ニュース画像 1枚目:エールフランス航空 777-300 スカイチーム特別塗装機「F-GZNE」(★azusa★さん撮影)
© FlyTeam ★azusa★さん
エールフランス航空 777-300 スカイチーム特別塗装機「F-GZNE」(★azusa★さん撮影)

21年前(2000年/平成12年)の6月22日、デルタ航空、エールフランス航空、大韓航空、アエロメヒコ航空が航空連合「スカイチーム」を設立しました。1997年に設立された「スターアライアンス」、1999年の「ワンワールド」に続くグローバルな航空連合の設立でした。これ以降現在に至るまで、世界三大アライアンスの1つとして多くの人に利用されています。航空アライアンスは、航空会社1社単独では提供できない世界各地へのネットワークを利用者に提供する仕組みです。

スカイチーム加盟社は、アメリカにデルタ航空、中南米に2社、アジアに4社、中国には2社、ヨーロッパには7社、中東・アフリカに3社が所属しています。これにより世界170カ国、1,000を超える都市へのアクセスを維持しています。

ニュース画像 1枚目:ベトナム航空 A350-900 スカイチーム特別塗装機「VN-A897」(Souma2005さん撮影)
© FlyTeam Souma2005さん
ベトナム航空 A350-900 スカイチーム特別塗装機「VN-A897」(Souma2005さん撮影)

日本の航空会社として日本エアシステム(JAS)、スカイマーク、日本航空(JAL)の加盟が取り沙汰された事もありましたが、いずれも実現していません。全日本空輸(ANA)は「スターアライアンス」、日本航空(JAL)は「ワンワールド」にそれぞれ加盟し、この2アライアンスと比べて日本では親しむ機会が限られています。それでもスカイチームは大韓航空が日本各地へソウル路線の展開、2011年加盟のチャイナエアラインが日本の地方都市に乗り入れ、創設メンバーのデルタ航空が成田、または羽田で存在感を出し、利用者を獲得しています。

コロナ前の2019年末時点で、加盟19社が1日の運航は170カ国、1,036都市、15,445便の規模でした。ワンワールドは加盟13社、コネクティングパートナーのフィジー・エアウェイズ、2020年に加盟したロイヤル・エア・モロッコを加え、1日の運航規模は180カ国、1,100都市、14,000便、スターアライアンスは加盟26社、195カ国、1,300都市、19,000便で、就航する国数は少ないものの、便数は2位で用途にあう場合には使いやすいアライアンスと言えます。

そのスカイチームは、他のアライアンスと同様、各社が協力して「スカイチーム」特別塗装機を運航しています。ボーイング737型機、ボーイング777型機、エアバスA320型機、エアバスA330型機、エアバスA350型機など各社が主力とする機材だけでなく、さまざまな機種に特別塗装が施されています。ここからはその特別塗装と機種たちを紹介します。

リージョナル機:ATR42、ATR72

ATR製造のATR42型やATR72型は、主にリージョナル路線に使用される機材。そのため、100席以下の小型機で、飛行場で見ると小さな機体です。2つの機材を並べてみると、ATR42は「SKYTEAM」のロゴが少し詰まって見えるようです。

ニュース画像 2枚目:タロム航空 ATR-42-500 スカイチーム特別塗装機「YR-ATC」 (yabyanさん撮影)
© FlyTeam yabyanさん
タロム航空 ATR-42-500 スカイチーム特別塗装機「YR-ATC」 (yabyanさん撮影)
ニュース画像 3枚目:チェコ航空 ATR-72-500 スカイチーム特別塗装機「OK-GFR」(k-spotterさん撮影)
© FlyTeam k-spotterさん
チェコ航空 ATR-72-500 スカイチーム特別塗装機「OK-GFR」(k-spotterさん撮影)

製造機数が少なく珍しい:CRJ-1000

ボンバルディア製造のCRJシリーズは累計1,900機以上が航空会社に引き渡しされています。その中でもっとも大きなボンバルディアCRJ-1000型は100席搭載できる機材。ただし、製造数は64機ともっとも少なく、エールフランス・オップ!、エア・ノーストラム、ハイバーニアン航空、アリク・エア、そしてガルーダ・インドネシア航空と世界で5社のみ使用。その中でも特別塗装機として使用されているのはガルーダの1機、機体記号(レジ)「PK-GRA」のみで、スカイチーム塗装が施されています。

ニュース画像 4枚目:ガルーダ・インドネシア航空 CRJ-1000 スカイチーム特別塗装機「PK-GRA」(xingyeさん撮影)
© FlyTeam xingyeさん
ガルーダ・インドネシア航空 CRJ-1000 スカイチーム特別塗装機「PK-GRA」(xingyeさん撮影)

ロシア製機種:スホーイ スーパージェット

アエロフロート・ロシア航空は受領したばかりのスホーイ スーパージェット(SSJ)100型の6機目、機体番号(レジ)「RA-89005」を2012年3月に運航を開始しました。2011年に納入が始まった機種で、2021年現在で200機ほどが製造されています。この機種の特別塗装機は5機ほどで、そのうち2機はアエロフロートによるスカイチーム特別塗装機です。この画像以外のSSJ100のスカイチーム特別塗装機は「RA-89015」です。

ニュース画像 5枚目:アエロフロート・ロシア航空 SSJ100 スカイチーム特別塗装機「RA-89005」
© Aeroflot – Russian Airlines
アエロフロート・ロシア航空 SSJ100 スカイチーム特別塗装機「RA-89005」

日本に来るチャンスある?:ボーイング757

ボーイングが製造したナローボディ機で最も大きく、大西洋を横断できる機種。その一方で、日本ではなかなか見ることができない機種。スカイチーム特別塗装機は主にアメリカ国内線、アメリカとヨーロッパを結ぶ路線に投入されていました。スカイチーム特別塗装は「N659DL」「N705TW」「N717TW」「N722TW」と4機あり、このうち最初の2機は現在も特別塗装として運航されています。

ニュース画像 6枚目:デルタ航空 757-200 スカイチーム特別塗装機「N659DL」(Willieさん撮影)
© FlyTeam Willieさん
デルタ航空 757-200 スカイチーム特別塗装機「N659DL」(Willieさん撮影)

退役した4発機:A340、B747-400

20年を超える年月を重ねると、退役機も出てきます。中でも4発機のエアバスA340型、ボーイング747-400型の4発機はスカイチーム特別塗装機としても、機体が大きいだけに見応えがあります。機体前方「SKYTEAM」、後方のロゴマークとも小型機と違ってインパクトある大きさに描かれています。

ニュース画像 7枚目:アルゼンチン航空 A340-300 スカイチーム特別塗装機「LV-FPV」(Frankspotterさん撮影)
© FlyTeam Frankspotterさん
アルゼンチン航空 A340-300 スカイチーム特別塗装機「LV-FPV」(Frankspotterさん撮影)
ニュース画像 8枚目:チャイナエアライン 747-400 スカイチーム特別塗装機「B-18206」(taka@777さん撮影)
© FlyTeam taka@777さん
チャイナエアライン 747-400 スカイチーム特別塗装機「B-18206」(taka@777さん撮影)
■スカイチーム加盟会社、(子)は加盟する子会社
※加盟順
デルタ航空 (アメリカ)
 (子)デルタ・コネクション
 (子)デルタシャトル
アエロメヒコ航空・メキシコ
 (子)アエロメヒコ・コネクト
エールフランス (フランス)
 (子)エールフランス・オップ!
 (子)シティジェット
大韓航空 (韓国)
チェコ航空 (チェコ)
KLMオランダ航空 (オランダ)
 (子)KLMシティホッパー
アエロフロート・ロシア航空 (ロシア)
エア・ヨーロッパ (スペイン)
 ※IAGの買収に伴いスカイチーム離脱予定
ケニア航空 (ケニア)
アリタリア-イタリア航空 (イタリア)
 (子)アリタリア・シティライナー
タロム航空 (ルーマニア)
ベトナム航空 (ベトナム)
チャイナエアライン (台湾)
 (子)マンダリン航空
中国東方航空 (中国)
 (子)上海航空
アルゼンチン航空 (アルゼンチン)
 (子)アウストラル航空		
サウディア (サウジアラビア)
ミドル・イースト航空 (レバノン)
厦門航空 (中国)
ガルーダ・インドネシア航空 (インドネシア)
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