ロールアウトした韓国KF-21ポラメ、設計図流出 北朝鮮ハッキング?

ロールアウトした韓国KF-21ポラメ、設計図流出 北朝鮮ハッキング?

ニュース画像 1枚目:KF-21 ポラメ
© KAI
KF-21 ポラメ

韓国航空宇宙産業(KAI)は2021年6月30日(水)、韓国空軍向けの国産次世代型戦闘機KF-21ポラメの設計図がハッキングされたと発表しました。韓国国内での報道を認め、6月28日(月)付けで警察に通報したと明らかにしています。KAIは捜査協力による事実関係を徹底的に明らかにする方針を示すと同時に、セキュリティ強化に取り組みます。報道では北朝鮮がハッキングを主導したと伝えられており、KF-21だけでなくKAIが開発に携わる無人機、電子戦装備品なども情報流出したとみられています。

このKF-21は2021年4月、ロールアウトしたばかりです。その後、6月にはロールアウトした機体が解体されていると伝えられ、通常とは明らかに異なる航空機の開発進捗のため、動向が注目されていました。解体理由として、設計図通りの重心ではない、文大統領が出席するため組み立てを急いだなどが指摘されていました。

この報道に対し、韓国の防衛事業庁(日本の防衛装備庁に相当)は事実ではないとコメントを発表していました。地上試験は計画通りで、機器や部品の取り外しなどは開発試験のプロセスの1つで、海外の航空機開発でも行われていると説明していました。

「KF-21 ポラメ」は、愛称の「ポラメ(보라매)」が若鷹を指し、空軍の象徴です。数字の「21」は、21世紀の最先端の航空軍に変貌を遂げる主力機の意味と、21世紀の朝鮮半島を守る国産戦闘機の意味が含まれていました。

KF-21の開発は2026年6月までに終了する計画で、韓国空軍に120機が納入される予定です。開発に参画するインドネシアも48機の導入を示唆しています。インドネシアはロールアウト式典に参加しましたが、その分担金支払いは遅延。KF-21以外の戦闘機を導入する動きも見せています。

今回のハッキングによる情報流出を含め、KAIが今後、KF-21をどのように開発するか、動向が注目されます。

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