世界的な渡航自粛が続く中、大きな影響を受けている航空会社。コロナ禍でも乗る人、見る人を楽しませてくれる特別な塗装・デザインの飛行機を運航しています。羽田空港に近い高輪仮御所にお住まいの上皇さまも飛行する機体を見上げ、飛行機の特別なデザインを楽しまれています。そんな特別塗装機の中から、「今だから」注目したい特別塗装機を紹介したいと思います。
■JAL アマビエJET
アマビエは江戸時代に海に現れたと伝わる妖怪。疫病の流行を予言し、その際は自身の姿を描き写して人々に見せるよう告げ、海中に姿を消したといわれています。新型コロナウイルスの流行で注目され、日本航空(JAL)が離着陸の際に地上から見上げると確認できるように「アマビエ」を腹部に描きました。
現在、羽田空港に着陸する際、定期便は東京都心を飛行しています。高輪仮御所にお住まいの上皇さまも空を見上げることがあり、その目的は「アマビエ」が描かれた飛行機が上空に飛ばないか見ることだそう。まさに、今ならではの注目の機体で、全国にその祈りを届けています。
■エア・カナダ Fly The Flag
エア・カナダは東京オリンピックに参加する選手たちを輸送。この選手たちを応援する特別塗装として「FLY THE FLAG」と記し、選手たちのメダルを獲得を後押ししています。カナダは英語とフランス語が公用語のため、同じ意味の「HAUT LE DRAPEAU」が右胴体に描かれています。左右胴体の下部には「Go Canada Go!」と記されています。
■ルフトハンザ Lufthansa & You
新型コロナウイルス感染症が猛威を振い、世界を結ぶ移動が寸断されて丸1年。ワクチン接種でヨーロッパ、アメリカでは少しずつ飛行機を使った旅行が戻りつつあります。こうした回復状況を受け、再び旅行を再開する人に向けたメッセージ「Lufthansa & You」に込めています。
ロゴの下には「#TogetherAgain」のハッシュタグも記され、航空機を使った移動が戻りつつある中、ルフトハンザは搭乗客との繋がり、搭乗者が目的地に向かう人々とのつながりをこの塗装に託しています。
■カリッタエア マスク塗装
新型コロナウイルスでマスク文化のなかった欧米でも定着したマスク着用。アメリカ・ミシガン州のオスコダでのメンテンス実施にあわせ塗装され、すでに日本にも飛来しています。カリッタエアの赤、ゴールドの塗装でも映えるように青いマスクが描かれ、カラフルな1機となっています。
■ガルーダ・インドネシア マスクをつけよう
インドネシア政府のマスク着用キャンペーンの認知向上にあわせて、特別塗装機「LET’S WEAR MASK(マスクをつけよう!)」が登場。機体にはマスクの他、「Ayo Pakai Masker」(マスクをつけよう)の文言が記されています。
コロナ禍に合わせ、カリッタエア、ガルーダ・インドネシア航空以外にもカーゴルクスがマスク塗装の機体を運航しています。
以上、計5機の「今だから」をテーマに特別塗装機をご紹介しました。コロナ禍で下を向くことが多いと感じる方は、ぜひ、上を向いて飛行機を眺めてはいかがでしょうか?