ガルフストリームG550、最後の機体納入 製造終了

ガルフストリームG550、最後の機体納入 製造終了

ニュース画像 1枚目:ガルフストリーム G550
© GULFSTREAM
ガルフストリーム G550

ガルフストリーム・エアロスペースは2021年6月30日(水)、最後のガルフストリームG550型ビジネスジェットを引き渡しました。初飛行が2001年8月、その後の試験飛行を経て、2003年8月に型式証明を取得し、顧客へ納入。およそ20年に及ぶG550の製造は、終了しました。

ガルフストリームG550は、1999年に「GV-SP」として開発スタート。パイロットが操縦時に高い安全性を確保できる機能として、「Gulfstream PlaneView」フライトデッキが標準装備された初めての機種です。さらに安全性では、エンハンスト・ビジョン・システム(現在はエンハンスト・フライト・ビジョン・システム(EFVS)に移行)が標準装備され、その後に開発される機種の安全性を向上するきっかけでもありました。

G550の速度は最高マッハ0.80、航続距離は12,501キロメートルで、55以上の速度記録を樹立。ガルフストリームが2012年にG650を開発するまで、同社が製造する最も高性能機種として販売されました。製造機数は600機超とみられます。

ビジネスジェットとしてだけでなく、アメリカ空軍はVIP輸送任務でC-37Bとして運用。イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)はG550をベースにレーダーアンテナを搭載した早期警戒機、G550 CAEWの1機目を開発し、イスラエル、シンガポール、イタリアで採用されています。なお、特殊任務機については、機体の製造は終わっており、改修を経て今後、納入される機体が数機あるとみられます。

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