統合幕僚監部は2021年8月26日(木)、東シナ海で中国軍が特異な飛行を行なったと公表しました。8月26日(木)に確認されたのは中国のY-9情報収集機、Y-9哨戒機、無人機「TB001」の3機種、それぞれ1機ずつの計3機です。いずれも中国大陸方面から飛来し、宮古海峡を抜けた太平洋上で飛行し、往路を逆に中国本土へ帰投しました。中国と見られる無人機は3日連続で特異な飛行を実施しています。
東シナ海で8月24日(火)に初めて目視確認された無人機「TB001」が、8月26日(木)に再び確認されています。「TB001」は四川腾盾科技が開発した中国で最大規模の戦闘偵察用ドローンと見られます。沖縄本島南の海上では、護衛艦「いせ(DDH-182)」、空母「クイーン・エリザベス(R08)」、強襲揚陸艦「アメリカ(LHA-6)」など、艦艇や航空機が集結しており、この演習の情報収集活動が行われたと見られます。
「TB001」の飛行能力は、高度8,000メートルで最大航続距離は6,000キロメートルと言われています。機体の大きさは全長10メートル、全高3.3メートル、全幅は20メートルで、小型の空対地ミサイル搭載または最大24発の爆弾を搭載でき、通信範囲は3,000キロメートル超とされています。
今回の中国機の飛行では、領空侵犯などは確認されていません。この飛行に対し、航空自衛隊が戦闘機を発進させ、対応しました。