全日本空輸(ANA)は2021年9月20日(月)から、国内線機内食や飲料の保冷に使用するドライアイスに代わり、繰り返し使用可能な保冷剤を導入します。地球環境への配慮、経済性、安全性など、各方面から検討し、持続可能な取り組みとして切り替えます。ドライアイスの使用量削減で、二酸化炭素排出量は年間約1,700トン(t)、使用後に出る梱包材、敷きマットなど年間約30t削減でき、コストも年間約2億円削減につながります。
ANAは2020年4月から、ドライアイスの代替品として保冷剤の導入を検討し、素材の選定を始めました。地上や旅客便で保冷効果や温度維持、冷却物品の品質状態の変化などの検証をおよそ1年間重ね、ドライアイスから保冷剤への切り替えを決定しました。
導入する保冷剤は、液剤に人が触れても害のない食品添加物を使用。長時間の保冷効果による安定した温度で機内食や飲料を提供する環境が整います。保冷剤は繰り返し使用し、ドライアイスと比べ、作業時の接触による凍傷の恐れが限りなく低く、使用後に出る梱包材、敷きマットなど年間で30t減少し、コスト面でもドライアイスより年およそ2億円の費用抑制効果が見込まれています。