日本ではあまり馴染みがないエアバスA220型旅客機ですが、初飛行から8年で世界の航空会社9社に、170機超が導入されています。8年前の2013年9月16日、カナダのモントリオール・ミラベル国際空港で初飛行しました。エアバス社の工場はカナダにもありますが、A220はエアバスではなくカナダのボンバルディア社が開発した航空機なのです。初飛行当時はCシリーズのCS100として製造されましたが、その後「A220」と名前を変えることになります。
CS100(現:A220-100)を開発したカナダのボンバルディア社は2018年7月、財務状況の悪化により多額の費用が掛かる航空機製造事業の売却を決定しました。これにより、Cシリーズはエアバス社に売却され、「A220」に名前が変更され現在でも製造・販売されています。日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)をはじめとした日本の航空会社には未導入の航空機ですが、韓国の大韓航空が導入しているため日本の空港でも目にすることができます。
A220は、リージョナルジェットと言われるタイプの航空機で、おおよそ100人前後の客席数を有するジェット機です。日本では、ジェイエア、アイベックスエアラインズが、地方都市を結ぶ路線にA220と同じリージョナルジェット機を運航しています。ジェイエアではエンブラエル製のE170型やE190型、アイベックスエアラインズではボンバルディア製のCRJ-700型を保有しています。
A220と比較する日本のリージョナル機
A220
座席数:100席から125席(A220-100)
座席数:120席から145席(A220-300)
CRJ-700(アイベックス)
座席数:70席
E190(ジェイエア)
座席数:95席
スペースジェット
さらにライバル機としては、三菱が開発していたスペースジェットがありますが、ボンバルディア同様に航空機開発には多額の費用が掛かり、開発を中断しています。
現在、A220は世界の航空会社9社で運航されています。その1つ、大韓航空が日本路線にも投入しています。これまでに成田、名古屋(セントレア)、関西、新千歳、福岡でこの機種の飛来が確認されています。現在はコロナ禍でA220を日本で見かけることは少なくなっていますが、運用上、数少ない機会であるものの、9月15日(水)には釜山/関西線に投入されています。今後も日本で見かける機会はありそうです。
※配信後、一部誤字を修正いたしました(2021年9月16日、18:36)