スターフライヤー、ペット同伴フライト運航へ 10月に検証・春に本格開始

スターフライヤー、ペット同伴フライト運航へ 10月に検証・春に本格開始

ニュース画像 1枚目:スターフライヤー A320 イメージ (Kyokutyoさん 2015年撮影)
© Kyokutyoさん
スターフライヤー A320 イメージ (Kyokutyoさん 2015年撮影)

スターフライヤーは2022年春にも、国内線定期便に機内で旅客とペットが一緒に旅行できる機内ペット同伴サービス(仮称)の導入を目指しています。この検証フライトを2021年10月に運航します。ペットアレルギーの旅客、毛の飛散など否定的な意見も見られるものの、獣医のアドバイスから毛の飛散や匂いを大幅に抑えられるよう、搭乗時はペットがおむつを着用、さらにケージに入ることでこれらは大幅に抑制できる形で実施します。スターフライヤーのコールセンターには、すでに待ち望んでいた顧客から肯定的な声が寄せられています。

検証フライトは10月1日(金)から10月3日(日)まで3日間、1日1往復ずつ、計3往復で実施。同一便にペットアレルギーの方の搭乗、さらに実際のフライトでペットたちの挙動、フライト前後の清掃、空港施設の利用時の対応などを含め、一般の犬・猫たちと共に検証します。対象のペットは、小型犬、小型猫です。

今回の検証フライトでは、実際に一般の犬猫が定期便のフライトに搭乗してもらい、空港の保安検査、ゲートまでの移動の導線、フライト中の客室でどのような反応を見せるかなど、検証します。検証にあたり、安全面が最優先事項で航空局とも細かな打ち合わせが進められています。

ニュース画像 1枚目:ケージの大きさは一般的な50x40x40。シートベルトで固定
© スターフライヤー
ケージの大きさは一般的な50x40x40。シートベルトで固定

ペットアレルギーを持つという旅客への懸念にも対応。ペット同伴で使用する座席は、最後尾の27列目とし、機内には縦50センチ(cm)、横40cm、高さ40cmのペットケージでのみ、持ち込みできます。搭乗時におむつを着用するペットは、搭乗中に排泄物があった場合でも匂いは大幅に抑えられます。また、ケージで毛の飛散もほぼ抑えられます。さらに、新型コロナウイルスでも話題になった機内を新鮮な空気に保つHEPAフィルターによって、機内は3分以内に新鮮な空気入れ替わるため、アレルギーを持つ方や匂いはほとんど影響がないと想定されています。

検証時はペット持込のモニターを先に機内に搭乗させ、最後尾まで向かってもらいます。空港内や機内でケージからペットを出すことは禁止し、フードを与えることも不可とします。ペット同伴のモニターは一般の旅客が降機後、最後に機外へ向かい、他の乗客への影響を可能な限り減らします。降機後の清掃面でも、重点的に実施するなど、今後の運用面への考慮も検討します。

ニュース画像 2枚目:ペットと搭乗時の利用イメージ
© スターフライヤー
ペットと搭乗時の利用イメージ

スターフライヤーでは検証を経て、問題点や課題をクリアできるかなど検討を経て、2022年春にも本格的に機内ペット同伴サービス(仮称)を導入したい考えです。料金は未定ですが、貨物室に預ける場合、あるいは高額な楽器を機内で輸送する場合に1席を確保できるサービスの価格を参考に、機内清掃などを考慮し、これらの価格を上回る値付けを検討しています。

国内線定期便では現在、ペットは預かり手荷物として貨物室でフライトする扱いです。ただし、昨今はペットも家族の一員として共に過ごすことが多く、ホスピタリティ産業で見ると、JRでは有料の手荷物料金を支払ってケージ内で同乗できます。ホテルでは、ペットと共に宿泊できる施設も増えています。航空機利用でもこうした旅行ニーズが高まっており、スターフライヤーがいち早く対応します。

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