ボーイング、MQ-25スティングレイの製造拠点を新設へ

ボーイング、MQ-25スティングレイの製造拠点を新設へ

ニュース画像 1枚目:ミッドアメリカ・セントルイス空港に設けられる新たなボーイング工場 イメージ
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ミッドアメリカ・セントルイス空港に設けられる新たなボーイング工場 イメージ

ボーイングは2021年9月17日(金)、イリノイ州のミッドアメリカ・セントルイス空港に隣接する敷地に新たな工場を建設し、MQ-25スティングレイの生産拠点にすると発表しました。MQ-25は現在、同じセントルイスでもセントルイス・ランバート国際空港にMQ-25プログラムのオフィスを構えており、一部機能を移管します。今後、アメリカ海軍にMQ-25が最大300機、納入される計画で、その拡大に合わせた対応です。

新たな工場は2024年に完成予定です。2万7,000平方メートル超の規模を備え、整備士、エンジニア、サポートスタッフを含め、約150名が勤務する予定です。アメリカ海軍からの追加発注に応じ、勤務人数は最大300名にまで拡大します。新たな施設は、MQ-25に加え、CH-47チヌーク、F/A-18スーパーホーネット、F-15などの防衛装備品のコンポーネント製造も手がける計画です。

ニュース画像 1枚目:無人空中給油機 MQ-25スティングレイ
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無人空中給油機 MQ-25スティングレイ

ボーイングは無人機MQ-25スティングレイ・システムをデジタル設計し、生産と維持のプロセス全体で品質、効率、柔軟性を確保した機体として開発。現在、ボーイングはMQ-25試験飛行機を使用し、アメリカ海軍の空母搭載に向けた試験を実施しています。すでに、F/A-18スーパーホーネット、E-2Dホークアイ、 F-35CライトニングIIなどとの給油訓練を済ませ、海軍初の艦載無人航空機として成熟度を高めています。

ミッドアメリカ・セントルイス空港は、スコット空軍基地に隣接する場所にあり、空軍基地と民間空港は誘導路で往来が可能です。イリノイ州は民間空港への航空会社の誘致だけでなく、産業誘致を進めており、ボーイングもこの提案に応じました。

なお、ボーイングはセントルイス・ランバート国際空港に構えているMQ-25プログラムのコアエンジニアリングチーム・オフィスは移転せずに継続して使用します。すでに使用されている試験機や、セントルイス・ランバートのボーイング施設で製造される7機のMQ-25、地上試験用の2機はミッドアメリカ・セントルイス空港に拠点を移します。

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