エアバスは2021年9月22日(水)、ラタム・エアラインズ・グループ(LATAM)のA320ファミリーにフライトマネジメントシステム(FMS)のパフォーマンス・データベースを向上し、燃料を最適化しながら節約する機能(DPO)を搭載すると発表しました。LATAMが保有する200機を超えるA320ファミリーに搭載され、燃料節約をめざします。
LATAMのA320ファミリーへのDPOソフトウェアのインストールに必要な機器キットは、2021年末から2022年初頭にかけて納入されます。
DPO機能は、航空機が巡航高度から降下する際、エンジンのアイドル推力のみで下降できるようにする仕組みです。これにより燃料消費量の削減、二酸化炭素や窒素酸化物(NOx)の排出量も削減できます。さらに、DPO機能は、効率的な巡航高度の飛行時間を最大化し、最終着陸進入前にエンジンの推力を発生させ水平飛行するレベルオフの飛行時間を最小化します。
こうした航空機の飛行経路の最適化は、航空管制官との協力で、さらに効率を高めることができます。一連の組み合わせで、1機あたり年間100トン以上の燃料を抑制し、二酸化炭素は年間300トンの排出を削減できると想定されています。LATAM全体では、年間6万トンの二酸化炭素を削減できる見込みです。
なお、ラタム・エアラインズ・グループ(LATAM)のA320ファミリーを運航する会社は、ラタム・エアラインズ・ブラジル、ラタム・エアラインズ・アルゼンチン、ラタム・エアラインズ・チリ、ラタム・エアラインズ・エクアドル、ラタム・エアラインズ・ペルーの5社です。