「いずも」でF-35Bが発着艦 事実上の「空母」実現

「いずも」でF-35Bが発着艦 事実上の「空母」実現

ニュース画像 1枚目:F-35BライトニングII、「いずも」への初めての着艦。海上自衛隊Twitter
© 海上自衛隊
F-35BライトニングII、「いずも」への初めての着艦。海上自衛隊Twitter

海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも(DDH-183)」は2021年10月3日(日)、四国沖で、アメリカ海兵隊のF-35BライトニングIIによる発着艦の検証を実施し、発着艦が可能と確認されました。防衛省が10月5日(火)に発表し、これを受けてTwitterで海自は検証の様子と引き続き護衛艦「かが(DDH-184)」での整備実施、航空自衛隊はF-35Bの導入と統合運用に向けた準備を進めると発表しました。この検証により、事実上、いずも型護衛艦は「ヘリコプター搭載」という限定が外れ空母化が実現しました。

検証に使用されたF-35BライトニングIIは、岩国航空基地に所在する第242海兵戦闘攻撃中隊(VMFA-242)の「169623」でした。検証ではまず甲板を低速度で上空から通過しながら、飛行甲板の状況を確認し、旋回後に垂直着艦しました。その後、「いずも」の中央に新たに加えられた黄色のラインに沿って、F-35Bが滑走し、短距離離艦にも成功しました。

一連の発着艦の検証は四国沖で実施されました。検証に先立ち、「いずも」は岩国基地の港に接岸し、アメリカ海兵隊との密接な連携を得て、今回の発着艦を実現しました。防衛省は今回、「いずも」でF-35Bの発着艦が確認できたことで、日米の相互運用性の向上、日米同盟の抑止力・対処力の強化につながると説明しています。また、引き続き防衛省はいずも型護衛艦では「かが」の甲板改修などを実施し、想定している南西諸島の防衛など海空領域での能力向上に取り組みます。

メニューを開く