ボーイング、777Xベースの貨物機を正式発表か 注目はカタール航空

ボーイング、777Xベースの貨物機を正式発表か 注目はカタール航空

ニュース画像 1枚目:ボーイング 777X
© Boeing
ボーイング 777X

ボーイングは開発を進めている最新鋭旅客機777Xをベースにした貨物機をドバイ・エアショーに合わせて発表する見通しです。ブルームバーグが匿名の関係者談として伝えました。エアバスも新型貨物機としてA350-1000型ベースの貨物機開発を取締役会で決定済みです。大型貨物機の市場はほぼボーイングが市場を抑えているのが現状。エアバスがボーイングの牙城を取り崩すか、それともボーイングが守るか、注目されています。その中で特に注目される顧客は、カタール航空です。

カタール航空は、ボーイングの777X貨物機、エアバスのA350貨物機の両方に顧客としてあげられています。カタール航空の貨物部門、カタール航空カーゴはボーイング747-8型を2機、ボーイング777型を26機、それぞれ貨物専用機として運航。A350貨物機の開発決定時に顧客候補にあげられ、現在保有する大型貨物機の機種更新、あるいは追加発注の判断か注目されています。

ただし、現段階でA350とカタール航空の関係は課題を抱えています。8月にカタールの民間航空当局からの指示を受け、カタール航空はA350の一部機材の定期便投入を中止。機体表面の塗装が加速度的に劣化する重大な事態が発生していると説明しています。この影響から、カタール航空はA350旅客機を使う運航計画を変更し、エアバスA380型を早期に復帰させる計画を進めています。このA350の塗装剥離問題は、貨物機の判断に影響するのか、注目されます。

ボーイングが進める777X貨物機の顧客には、カタール航空をはじめ、フェデックス、ルフトハンザドイツ航空、シンガポール航空、DHLがあげられています。このうち、ルフトハンザとシンガポール航空はボーイングの機材による貨物便をすでに運航。DHLはエアバス、ボーイングともに使用していますが、主力機はボーイング製です。

ドバイ・エアショーは2021年11月14日(日)から11月18日(木)に開催されます。ボーイング、エアバスの新たな貨物機はこのエアショーの大きな注目ポイントの1つになりそうです。

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