イギリス海軍の空母「クイーン・エリザベス(R08)」の航空勢力として艦載されているイギリス空軍(RAF)の第617飛行隊(617 SQN)「ダムバスターズ」のF-35BライトニングIIは、2021年10月3日(日)に実施された空母3隻とヘリコプター護衛艦による演習に合わせ、アメリカ海軍のF/A-18Eスーパーホーネットから初めて空中給油を受ける訓練を初めて実施しました。
617 SQNのF-35Bは、R08と共にインド太平洋地域へ派遣されています。10月3日(日)はフィリピン海で、アメリカ海軍の「ロナルド・レーガン(CVN-76)」と「カール・ヴィンソン(CVN-70)」の空母2隻を主力とする空母打撃群、護衛艦「いせ(DDH-182)」と共同演習を実施。617 SQNのF-35Bは、RAFの空中給油機A330ボイジャーとの空中給油を実施したことはありましたが、アメリカ海軍の戦闘機とのコンタクトはこれが初めてでした。
給油機となったスーパーホーネットは外部燃料タンクを搭載し、プローブアンドドローグ方式を採用。大型の空中給油機による給油よりも実戦的な環境下で実施されることが想定されています。この演習を通じ、イギリスとアメリカの空母はそれぞれの艦載機の相互運用性を向上させる機会となりました。
なお、R08は日本など極東地域での演習を終え、インド洋、中東、地中海を通過して、イギリスに戻る帰路へ着いています。この帰路でも、通過する沿岸の各国と演習が実施されます。