スペイン空軍、A330空中給油・輸送機導入へ イベリア航空から機材調達

スペイン空軍、A330空中給油・輸送機導入へ イベリア航空から機材調達

ニュース画像 1枚目:スペイン空軍のA330MRTTへ改修される元イベリア航空の機材 (matatabiさん 2017年6月撮影)
© FlyTeam matatabiさん
スペイン空軍のA330MRTTへ改修される元イベリア航空の機材 (matatabiさん 2017年6月撮影)

スペイン政府は2021年9月下旬、エアバスA330型3機の購入を承認しました。イベリア航空の中古機を購入し、A330マルチロール空中給油・輸送機(MRTT)として改修する計画です。調達予算は総額約1,062億円で、機体の購入費用だけでなく旅客機からMRTTへの改修費、関連費を含んでいます。

予算総額には、A330MRTTの運用に関連する後方支援、メンテナンスに必要なスペアパーツや他のコンポーネント提供、運航者向け訓練とその資料一式、運用の管理・計画・実行などに必要なソフト・ハ​​ードウェアなどが含まれています。スペイン空軍が運用し、空中給油、戦略輸送、長距離任務を遂行時に必要な機動性、能力を強化します。

旅客機からMRTTへの改修は、エアバスの工場が所在するスペイン・ヘタフェで実施されます。ヘタフェではA330新造機の改修も実施しており、空中給油装置と貨物機としての架装を実施します。1機の改修にはおよそ9カ月かかり、各種部品を取り外した後、構造補強などを実施し、最後にブームやポッド、各種アビオニクスシステムの搭載などが搭載されます。

イベリア航空は2021年10月現在、A330MRTTに改修するA330-200型を16機保有しています。最も機齢の古いものは、機体記号(レジ)「EC-MIL」で2015年12月に導入した6年目で、この機体はMRTTに改修される模様です。

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