シャイン・ドラコ、貨物改修A321-200SDF製造に着手 元ANA所属機

シャイン・ドラコ、貨物改修A321-200SDF製造に着手 元ANA所属機

ニュース画像 1枚目:元ANA、現在はシャイン・ドラコのA321-200SDFプロトタイプ機として使用されているA321
© Sine Draco Aviation Technology, Ltd.
元ANA、現在はシャイン・ドラコのA321-200SDFプロトタイプ機として使用されているA321

中国系資本のシャイン・ドラコ・アビエーション・ディベロップメントは2021年10月13日(水)、旅客機から貨物機に改修するA321-200SDFプロトタイプ機の作業に着手したと発表しました。シャイン・ドラコがA321-200SDFに改修する機体は、1999年から2006年まで、全日本空輸(ANA)に「JA103A」として在籍したエアバスA321-100型です。ANA退役後にA321-200に変更され、主にトルコの航空会社で旅客機として運航され、2020年にシャイン・ドラコが取得していました。

シャイン・ドラコは、A321-200SDFプロトタイプ機をアリゾナ州ツーソンのアセント・アビエーション・サービスで重整備を実施。今回、この作業が完了したことを受け、旅客機から貨物機への改修作業に入ります。計画では、2022年第3四半期にアメリカ連邦航空局(FAA)から追加型式証明の承認を取得し、正式にA321-200SDFとして承認される見通しです。

A321-200SDFは、旅客機の胴体を一部変更し、幅3.6メートル、高さ約2.2メートルのメインデッキカーゴドアを装着します。旅客機での客席部分は、貨物機に改修した際にコンテナ14個を搭載できるように改修、アンクラ・インターナショナル製の航空貨物用システムを搭載します。メインデッキ下のベリー部分にもコンテナ10個を収容できるようになります。

改修作業は、ツーソンのアセント・アビエーションの施設で実施される予定です。改修作業に加え、貨物機に改修後の地上、試験飛行プログラム、メンテナンスなどもアセント・アビエーションが支援します。

A320/A321の旅客機から貨物機へ改修するプログラムは、2011年にエアバスが需要がないとして終了して以降、パックアビ・グループ(PACAVI Group)によるA320/A321P2F、エアクラフト・トランスポート・サービス・グループ(ATSG)などによるA321-200PCFが登場しており、活発になっています。コロナ禍で世界的に貨物機が注目されていますが、eコマースが活発になり、世界的な需要の増加でさまざまな機種の旅客機から貨物機への改修が求められています。

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