ルフトハンザ・カーゴは2021年10月17日(日)、最後のMD-11貨物機(F)の運航を終えました。ニューヨーク・JFK発フランクフルト着のLH8161便は、正午すぎの12時3分に滑走路07Rへ予定より早く着陸しました。これにより、ルフトハンザ・グループ、そしてヨーロッパの航空会社は、3発ジェット機の歴史に幕を降ろしました。
ラストフライトは、9月下旬に発表された計画より、2日遅く運航されました。ルフトハンザ・カーゴは最後のMD-11Fによる運航は10月15日(金)に計画していましたが、直前に貨物の追加輸送に対応するため、10月15〜17日にフランクフルト/ニューヨーク・JFK間の運航を追加。ファンにとっては、最後の余韻を少しだけ長く楽しむ期間になりました。
ラストフライトは、機体記号(レジ)「D-ALCC」が運航。この機体は、ヨーロッパで登録されている最後のMD-11Fでもありました。最後の機体には、これまでの感謝として「Thank you MD-11 Farewell (ハートマーク)」が記されました。後部貨物ドアを開けても「Thank you (ハートマーク)」が記されていました。この機体は、アメリカン航空の貨物部門に売却され、引き続き運航される予定です。
ルフトハンザ・カーゴのMD-11Fの歴史は1998年6月、2機を同時に受領して始まりました。同年8月に受領した3機目がラストフライトを運航した「D-ALCC」でした。累計でMD-11Fは計19機導入されています。このMD-11Fに変わり、現在はボーイング777貨物機に機材更新を進め、3発機から双発機に機種更新され、環境にも配慮された航空貨物輸送が行われています。