川崎重工は2021年10月26日(火)、茨城県消防・防災ヘリコプターとして最新型のH145//BK117 D-3(D-3)を受注したと発表しました。茨城県は現在運用するBK117 C-2の更新機として運用されます。川崎重工のD-3受注は、消防・防災ヘリコプター向けとして福岡市に続く2機目、これまでのD-3の受注は10機目です。
D-3は、現行機のBK117 D-2(D-2)の改良型です。フルフラットフロアを備えた余裕のあるキャビンスペース、多用途性に優れた後部の観音開きカーゴドア、高高度での優れたホバリング(空中停止)性能、低騒音、最新のアビオニクス搭載によるパイロットの負荷低減などを継承しつつ、5枚ブレードのメインローター・システムを採用しています。
5枚ブレードにより、飛行中の振動が低減し、客室の快適性が向上、有効搭載重量がおよそ150キログラム(kg)増加しています。また、点検項目の削減、整備が簡単な構造のメインローター・システムを採用したことで、整備期間を短縮しています。
川崎重工が受注した10機のD-3は、用途別にドクターヘリが4機、消防・防災が2機、警察が2機、報道と輸送用が1機ずつです。国内での型式証明は2021年5月末に取得し、8月にセントラルヘリコプターサービスへ納入され、10月に修祓式を経て本格運航が始まっています。
■川崎重工の受注状況 (受注発表日:発注、主な用途) 10機目 2021/10/26:茨城県、消防・防災ヘリコプター 9機目 2021/10/11:四国航空、香川県ドクターヘリ 8機目 2021/6/30:福岡市、消防・防災ヘリコプター 7機目 2020/12/22:セントラルヘリコプターサービス、ドクターヘリ 6機目 2020/12/9:中日新聞社、報道用ヘリ 5機目 2020/11/6:朝日航洋、ドクターヘリ 4機目 2020/6/17:ミネベアミツミ子会社(タイ)、輸送・初の海外向け 2・3機目 2020/6/12:警察庁、警察任務 1機目 2019/3/6:セントラルヘリコプターサービス、ドクターヘリ