渡り鳥のV字編隊に着想!編隊飛行は燃費・CO2排出削減に効果

渡り鳥のV字編隊に着想!編隊飛行は燃費・CO2排出削減に効果

ニュース画像 1枚目:A350編隊飛行
© AIRBUS
A350編隊飛行

エアバスは2021年11月9日(火)、トゥールーズからモントリオールまで2機のA350型を使用し、初めて編隊飛行の有効性を検証する長距離フライトを大西洋空域で実施しました。エアバスは2012年には環境を意識し、将来の重要なビジョンの1つに編隊を組んで飛行することを挙げて研究を進めてきました。ガチョウなどの渡り鳥がV字型の編隊を組んで飛ぶ様子を見ることができ、今回、その原理を応用し、実機による長距離飛行で効果を確認しました。

使用された機体は、エアバスの試験飛行機で、先頭をA350-900の「F-WXWB」、後方をA350-1000の「F-WMIL」が続きました。2機編隊では、前方がリーダー機、後方がフォロワーとして、エアバスが開発した飛行制御システムを活用して実現しました。フォロワー機は、リーダー機の上昇気流から安全な場所を飛行し、エンジン推力と燃料消費量の削減につなげます。2機はおよそ3キロメートルの距離を保ち飛行し、このフライトで6トン以上の二酸化炭素排出量の節約され、長距離飛行で5%以上の燃料節約ができる可能性があることが確認されました。

ニュース画像 1枚目:先行するリーダー機の気流から安全な場所を飛行するフォロワー機
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先行するリーダー機の気流から安全な場所を飛行するフォロワー機

この飛行には、スカンジナビア航空とフレンチビーのパイロットがオブザーバーとして参加し、航空交通管理を担当する各機関とも協力して実現しました。今回の検証を受け、編隊飛行の運航コンセプトを航空当局が承認する段階に移り、さらに航空会社が燃料消費量と二酸化炭素の排出量を削減できる環境整備へと進みます。

今回の試験飛行は、2012年に発表したコンセプトを発展させ、2019年から「fello’fly」として次世代のプロジェクトとして取り組んできました。

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