ボーイングは、香港飛機工程(HAECO)傘下の山東太古飛機工程(Taikoo (Shandong) Aircraft Engineering Co. Ltd.:STAECO)と737-800ボーイング式改修貨物機(BCF)の新たな改修ラインを中国・済南に2本、設置することで合意しました。旅客機から貨物専用機に改修する市場からの強いニーズに対応します。
新ラインの1本目は2022年第1四半期に稼働し、2本目の2022年半ばまでに改修作業に着手する予定です。この2本のラインが稼働すると、STAECO施設の737-800BCF専用改修ラインは計7本になります。
今後20年のボーイングによる需要予測では、世界で1,720機の貨物機が必要と想定しています。このうち、1,200機は標準的な旅客機から貨物機への胴体改修で、その40%をアジアの航空会社が占める見通しです。こうした予測から、済南での改修ラインの追加設置となりました。
ボーイングは2021年、ボーイング767-300BCFの改修ラインを中国へ新設することに加え、737-800BCFでは南米、イギリス、カナダ、そして今回の中国で計7本の新設を発表しています。BCFの改修ラインを世界各地に展開することで、特にeコマースで需要が伸びる航空機による貨物輸送に対応します。
■ボーイングが2021年に発表しているBCF改修ライン ・767-300BCF改修ライン:中国・広州、1本 広州エアクラフト・メンテナンス・ エンジニアリング・カンパニー(GAMECO) ・737-800BCF改修ライン:コスタリカ、2本 コオペラティヴァ・オートジェスティ ネリア・デ・サービシオ・エアロ インダストリアル(COOPESA) ・737-800BCF改修ライン:英・ガトウィック、1本 ボーイング施設内 ・737-800BCF改修ライン:カナダ・ケロウナ、2本 KFエアロスペース ・737-800BCF改修ライン:中国・済南、2本 STAECO