ロシア上空通過禁止の影響、3/1まで日本路線で約20便キャンセル

ロシア上空通過禁止の影響、3/1まで日本路線で約20便キャンセル

ニュース画像 1枚目:羽田空港 イメージ (SGR RT 改さん 2022年1月3日撮影)
羽田空港 イメージ (SGR RT 改さん 2022年1月3日撮影)

ヨーロッパとロシアがそれぞれ上空通過を禁止したことを受け、日本への運航を中止した航空会社による定期便は、2022年3月1日(火)現在、20便程度となっています。斉藤国土交通相が明らかにしました。日本航空(JAL)がロシアへの便を一部運休したものの、全日空(ANA)、日本貨物航空(NCA)を含め、3月1日(火)も日本の航空会社はロシア上空を通過して、定期便を運航しています。国交省は情勢の推移を注視し、関係省庁と連携した情報収集、航空会社などへの情報提供を通じ、適切に対応する方針です。

ヨーロッパの航空会社で日本路線を運航しているのは、ブリティッシュ・エアウェイズ、フィンエアー、エールフランス航空、KLMオランダ航空、ルフトハンザドイツ航空、スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)です。ブリティッシュ・エアウェイズとフィンエアーは3月6日(日)まで、エールフランスは日本路線を含むアジア路線を3月2日(水)まで、それぞれ運休を決定しています。また、KLMは日本・韓国・中国路線を当面の航路変更を実施するまで運休します。

ルフトハンザは2月26日(土)、フランクフルト発羽田行きをエストニア上空で引き返しました。3月1日(火)にはフランクフルト発羽田行きLH716便を現地17時25分(日本時間:3/2 1時25分)に出発予定とウェブサイトで表示しています。この便が実際に運航されるか、航路がどうなるか、注目されます。なお、3月1日(火)から予定していた羽田/ミュンヘン線は就航を延期しています。

ニュース画像 1枚目:ルフトハンザ、2/26のLH716便航路
ルフトハンザ、2/26のLH716便航路

SWISSは成田/チューリッヒ線を2月26日(土)まで、ロシア上空を通過して運航。2月26日(土)のチューリッヒ発からロシア上空を通過せず、黒海やジョージア、カザフスタンの上空を飛行する航路に変更しています。これにより、飛行時間はチューリッヒ発で11時間未満から、12時間30分に長くなっています。

ニュース画像 2枚目:SWISSの成田線航路、左が変更後、右が通常時
SWISSの成田線航路、左が変更後、右が通常時

ロシアの航空会社では、アエロフロート・ロシア航空がカナダによる上空飛行が禁止されたことから、メキシコ、アメリカ、キューバ、ドミニカ路線を3月2日(水)まで運休。さらに、ヨーロッパ路線は無期限で運休します。また、日本路線は羽田/モスクワ・シェレメーチエヴォ線が週1便で運航されています。最近の運航は、羽田へ2月25日(金)に到着、2月26日(土)に出発しています。

なお、航路変更ではロシアはバルト海に面する飛び地があり、経路を変更して運航を続けています。アエロフロート・ロシア航空の子会社のポベーダが運航するモスクワ・ブヌコボ/カリーニングラード線は通常時、リトアニア、ベラルーシ上空を飛行していました。EUの上空飛行禁止により、バルト海の上空を飛行する迂回ルートを採用しています。このため、飛行時間は通常は1時間30分のところ、2時間20分ほどとなっています。

ニュース画像 3枚目:飛び地「カリーニングラード」とモスクワの航路、左が変更後、右が通常時
飛び地「カリーニングラード」とモスクワの航路、左が変更後、右が通常時

■ヨーロッパの航空会社の日本路線動向
ブリティッシュ・エアウェイズ:3/6(日)まで運休
エールフランス航空:3/2(水)まで運休
KLMオランダ航空:当面運休、運航経路変更
フィンエアー:3/6(日)まで運休
ルフトハンザドイツ航空:3/1(火) 運航予定
スイスインターナショナルエアラインズ:運航継続

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