ロシア機の飛行禁止、ボーイング製造に影響?ヴォルガ・ドニエプル特例申請

ロシア機の飛行禁止、ボーイング製造に影響?ヴォルガ・ドニエプル特例申請

ニュース画像 1枚目:ヴォルガ・ドニエプル航空 An-124 (yamag-Tさん 2016年8月14日撮影)
© FlyTeam yamag-Tさん
ヴォルガ・ドニエプル航空 An-124 (yamag-Tさん 2016年8月14日撮影)

ヴォルガ・ドニエプル航空は、アメリカによるロシア国籍機の上空飛行禁止に対し、特例を申請しています。アメリカ運輸省(DOT)への申請内容は、2022年3月14日(月)から4月4日(月)にかけて、フロリダ州フォートローダーデール、またはウェストパームビーチからワシントン州エバレットまでボーイング767型製造の部品輸送ため、An-124-100型で貨物チャーター計6便の運航です。輸送品目は、ボーイング767型中央翼の部品で、重量は約10トンです。

ヴォルガ・ドニエプル航空は、大きく2つを必要な飛行と申請理由を説明しています。1つめは、ボーイングの767製造ラインの維持のため、期間中の輸送が求められていること、2つめはトラックや鉄道など地上輸送などの代替手段は現時点でボーイングの要求を満たすことができないこと、です。今回の申請が認められたとしても、今後のボーイングの製造ラインを支えるパーツ輸送が維持されるか、注目されます。

ロシア国籍機の飛行がヨーロッパ、北米で禁止が広がっており、世界各地で大型特殊貨物の航空機による輸送を手がけるヴォルガ・ドニエプル航空の運航に影響が出ています。ヴォルガ・ドニエプル航空の保有機17機のうち、ドイツ・ライプチヒに3機、カナダ・トロントに1機が駐機している模様です。その状況下でも、例外による飛行が認められています。ヴォルガ・ドニエプル航空のイリューシンIl-76TDが3月3日(木)、モスクワからチェコのブルノまで往復で飛行しています。スロバキア政府が特別認可した飛行で、原子力発電所の核燃料補給を目的とした輸送が実施されました。

また、ヴォルガ・ドニエプル・グループは、イギリス国籍のカーゴロジックエア、ドイツ国籍のカーゴロジックエア・ジャーマニーと貨物専業の航空会社があり、この2社の運航は通常通りです。

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