無人機ロイヤル・ウイングマン、制式名称はMQ-28Aゴーストバットに決定

無人機ロイヤル・ウイングマン、制式名称はMQ-28Aゴーストバットに決定

ニュース画像 1枚目:ロイヤル・ウイングマン改め「MQ-28Aゴーストバット」
© Boeing
ロイヤル・ウイングマン改め「MQ-28Aゴーストバット」

ボーイング・オーストラリアは2022年3月21日(月)、オーストラリア政府、オーストラリア空軍(RAAF)と開発を進めている概念実証無人機「ロイヤル・ウイングマン」の制式名称が「MQ-28Aゴーストバット」に決定したと発表しました。オーストラリアで製造された50年ぶりの軍用機です。「ゴーストバット」は、オーストラリア固有の空飛ぶ哺乳類、コウモリに由来します。

「MQ-28Aゴーストバット」の開発には、RAAFのパートナーのオーストラリア企業35社超が協力しています。哺乳類の「ゴーストバット」は、チームを組んで狩猟を行うことが知られ、狩猟時前の待ち伏せ時には鋭い視覚・聴覚を使い、周辺の状況を把握し、集団で狩りをおこないます。MQ-28Aには、コウモリの視覚・聴覚に相当する各種センサーが搭載され、インテリジェンス、監視および偵察能力を確保する機能が備えらていることが想起され、その愛称に採用されました。また、「ゴーストバット」が集団で狩りをする様子は、機体開発でオーストラリア企業が参画する様子も含めたと説明しています。

MQ-28Aゴースト・バットは、2021年3月にウーメラで初飛行を実施。自律システムと人工知能を統合した無人機として、空中戦、さまざまな任務の補完・拡張に対応できる機体として開発が進められています。機体には各種センサーが搭載されるほか、インテリジェンス、監視および偵察能力を確保する機能が備えられます。

RAAFは当初、3機製造を契約していましたが、初飛行後に3機を追加で契約し、計6機が製造される予定です。現在、機体の設計の成熟度を高めているほか、システムの完成度を高めています。発注されている6機のうち、5機目まで製造が進んでいるとみられます。

なお、概念実証無人機としてこれまで開発が進められてきた「ロイヤル・ウイングマン」の名称は、段階的に廃止されます。ボーイングが世界へ販売する場合の名称「エアパワー・ティーミング・システム(Airpower Teaming System)」は今後も継続して使用されます。

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