日本で唯一、エンブラエル190型を運航しているジェイ・エア。丸2年続くコロナ禍では、旅客機の花形とされる大型機のボーイング777型やエアバスA380型などは空港に駐機している状態です。その中でも、日本航空(JAL)グループのジェイ・エアが保有するE190は国内線を中心に活躍を続ける代表的な機材です。ジェイ・エアは、このE190を2016年4月20日に受領し、6年間を経た現在は計14機を導入。ジェイ・エアは計90席を搭載するE190に加え、76席のE170を18機保有し、2機種32機で運航しています。
ジェイ・エアは、100席未満の2機種を使い、国内線で「JAL」便名で運航しています。大阪や東京など大都市圏と地方都市、または地方都市間を結ぶ定期便を運航しています。コロナ禍でも、こうした都市間を移動する人たちを支える公共交通機関として活躍しました。大型機より使用する燃料が少なく、需要が望めない中でも路線を維持する重要な役割を果たしました。
日本でエンブラエル製の航空機を使用する航空会社は、ジェイ・エアとフジドリームエアラインズ(FDA)の2社のみです。なかでもE190は、ジェイ・エアのみで運航されている機種です。E190は、E170より機体が「長く」、JALグループの国内線で採用され、座席の広い「クラス J」搭載が特徴です。「クラス J」は本革のシートで、国内線の737-800型やエアバスA350型などの「クラス J」と同じ快適な座り心地で移動できます。一方、E170は短時間のフライトの路線に主に投入されており、エコノミークラスのみ搭載されています。
<E190とE170、外観ですぐに見分ける方法>
E190は、E170より機体が「長い」と紹介しましたが、外観で2機種をすぐに見分ける方法があります。主翼のあたりの胴体に着目すると、ドアの枠があるか、無いかを区別できます。枠がある場合はE190、無い場合はE170です。E190が「長い」理由はこのドアとも関係があります。
航空機は非常時に機体の外へ脱出する避難経路の確保と、乗客全員の避難時間が厳格に決められています。E190は胴体が「長い」ため、機体のちょうど真ん中に避難のための非常口が設けられています。近くの空港で見かける機会があれば、こうしたポイントに着目してみると、簡単に機種を見分けることができますね。