米コブラボール2機、異例の同時・同エリア飛行 ロシアICBM実験の情報収集?

米コブラボール2機、異例の同時・同エリア飛行 ロシアICBM実験の情報収集?

ニュース画像 1枚目:過去に撮影されたアメリカ空軍 RC-135S コブラボール (mogusaenさん 2020年8月29日撮影)
© FlyTeam mogusaenさん
過去に撮影されたアメリカ空軍 RC-135S コブラボール (mogusaenさん 2020年8月29日撮影)

アメリカ空軍の電子情報収集機、RC-135Sコブラボール「62-4128」と「61-2663」の2機が2022年4月20日(水)、ベーリング海を同時間帯に飛行しました。2機ともアラスカのアイルソン空軍基地から離陸し、北太平洋付近を飛行しました。RC-135Sコブラボールは、アメリカ空軍が3機のみしか保有していないと公表する弾道ミサイルの光学/電子情報収集機で、2機が同じエリアで任務飛行することは珍しいことです。

ロシア国防省が大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」発射実験で、カムチャツカ半島の目標に着弾して成功したと発表しており、その情報収集がコブラボールの飛行目的とみられます。今回、コブラボールは4月11日(月)にアラスカ・アイルソン空軍基地へ2機とも移動しており、ロシアの新型ICBMの実験に備えていたとみられます。

コブラボールはこれまでも、ロシア、北朝鮮などのミサイル発射の動きに対応し、その付近を飛行して情報収集を実施。日本のアメリカ空軍基地に飛来することもあります。外観では、胴体の左右のフェアリング、機首のノーズ部分のレドーム内に情報収集のためのアンテナ等が装備されているとみられます。最も大きな特徴は機体外観のカラーで、左右のエンジンカウルと主翼の色が異なり、左舷側が黒くなっています。色が違う詳細は理由は不明ですが、情報収集任務に関連する機能と推測されています。

メニューを開く