EMDフェーズ最後のT-7A後部胴体、ボーイングへ納入 30分で接合

EMDフェーズ最後のT-7A後部胴体、ボーイングへ納入 30分で接合

ニュース画像 1枚目:T-7Aレッドホーク 後部胴体
© SAAB
T-7Aレッドホーク 後部胴体

ボーイングは2022年6月16日(木)、アメリカ空軍の練習機ボーイング/サーブT-7Aレッドホークの技術・製造開発(EMD)契約フェーズの最終機の製造に向けた部品がアメリカに到着したと発表しました。EMDフェーズは、開発段階で設計通りに実機が製造され、技術試験を実施する段階です。現在はスウェーデン・リンシェーピングに所在するサーブ工場で後部胴体が5機分製造され、アメリカ・ミズーリ州セントルイスのボーイング工場に輸送されています。部品が運びこまれたのち、ボーイングが手掛ける前部胴体と30分で接合されています。

EMDフェーズが終了すると、サーブがインディアナ州ウェストラファイエットに新施設を設け、T-7A後部胴体を製造します。これにより、輸送時間が短縮され、ボーイングとサーブの連携が強化されます。

EMDフェーズで最後に納入された胴体は、ボーイングが手掛けた前方部分と30分未満で結合されました。デジタル技術による接合作業で、従来に比べて95%の時間短縮となり、大幅な品質向上が実現しています。アメリカ空軍向けの航空機で初の「eシリーズ」で、エンジニアリングや3D設計などデジタル・テクノロジーを導入しており、これまでより速く、高品質の航空機として納入する製造ラインが作り上げられています。

T-7Aレッドホークは、試験飛行機として5機が製造・開発されています。アメリカ空軍向けジェット練習機としては計351機が納入され、シミュレーター46機とサポートを含む契約を提供としています。この新機種により、ノースロップ製T-38タロンを更新する計画です。

ニュース画像 1枚目:T-7Aレッドホーク
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T-7Aレッドホーク
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