ANAホールディングスによると、2022年夏の国内線・国際線旅客需要は、計画を上回る見通しです。国内線は、夏休みのはじまりの7月18日「海の日」を含む3連休はコロナ前と同水準の予約数に戻っています。7〜9月は2019年度比80%の想定を超え、90%近くになります。国際線も、2019年度比30%程度の回復という予想を上回る推移になります。
4〜6月の国内線は、2019年度比で60%ほどと計画通り、あるいは少し上回る旅客数を獲得。7〜9月は2019年度比90%ほどと予想を上回り、旅客が回復する見込みです。全日空(ANA)の井上社長によると、航空会社や空港だけでなく、旅客自身も2年半の経験を通じ、どのように感染対策を講じるか、さらにワクチン3回接種と検査で、旅行に出かける動きが際立つようになり、「モードが変わった」と言います。
4〜6月の国際線は計画で2019年度比25%の旅客数を想定し、これを上回る旅客を獲得しました。さらに7〜9月も旅客数は上回る予想です。国際線はコロナ前の2020年度計画で75路線のうち、41路線を運航再開、便数は3割程度まで回復しています。
日本人の海外旅行と外国人のインバウンド増加で大きな阻害要因となっているのは、日本の入国制限です。特に、外国人の入国にビザ取得が必要・かつ煩雑な手続き、外国人の個人旅行が制限、日本入国時にPCR検査が必要、入国者数上限1日2万人の4つです。ANAは経済団体や観光関係の団体などを通じ、入国制限をG7と同レベルにあわせるよう、政府に引き続き要望する方針です。